猿まねヨーロッパ:飛耳長目(34)

 BS4K「コズミックフロントNEXT」で3/3に、「知られざるイスラム天文学」の再放送をやっていて、面白かった。https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2020-02-25&ch=44&eid=06458&f=5162

 「占星術と共に発展しコペルニクスの地動説誕生に大きく貢献した「イスラム天文学」。精度が極めて高く今から600年前には1年の長さがほぼ正確に観測から割り出されていた

 占星術とともに発展しコペルニクスの地動説誕生に大きく貢献した「イスラム天文学」の知られざる栄光に迫る。中世のイスラム世界では人々が礼拝に必要な時間と方角を知るため天文学を学んだ。また航海や砂漠での旅に必要な情報を得るためにアストロラーベという精密な観測機器を発明した。今から600年前、ウズベキスタンの天文台では1年の長さを「365日5時間49分15秒」とほぼ正確に観測から割り出した。」

 中世イスラムの科学が西欧を凌駕していたことの一般論は知っていたが、それを地動説に焦点をあてて、13世紀のイスラム天文学者ナスィールッディーン・トゥースィの天文学が先駆となり、14世紀のシリアのイブン・シャーティルに伝来し、それからどうやら学んだのが16世紀のコペルニクス、という話で、この系譜とかはウィキペディアにもちゃんと書かれていた。番組の味付けとしては、それが16世紀以降イスラムが衰退していくとともに忘れさられ、西欧文化の成果とされてしまった、というところにあるわけ。

 これからの世界情勢の見どころは、西欧に学んだイスラム圏がどう巻き返していくか、にあるが、そこにかつて栄光の中国も絡んできている現在、アメリカなど意図的に妨害策謀を凝らしているわけで、なかなか多事多難なことである。

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