警察署への出頭:痴呆への一里塚(30)

 さっき、練馬警察署に行ってきた。練馬区に住んで30年、二回目である。一回目は20年も前のことだったか、「盗まれた自転車が出てきた、登録番号でお宅だとわかった」という連絡があった。盗みの手口をみると前輪の鍵を豪腕で横に押し出したもので、合い鍵なしでなるほど簡単に盗めるものだと妙に納得したことを覚えている。別所の保管場所までいって、手数料払って引き取り、帰る途中の自転車屋で直してもらったが、店主は何かもの言いたげであった(たぶん「盗んできたものではないよね」だったのだろう)。

 今回は、二日前の電話で始まった。マンションの宅配ロッカーの管理会社からで、あれ、荷物早くとって下さいという件か、でもそんな宅配ないはずだがと思いきや、「ロッカーのカードを拾ったという連絡が警察からあった、身分証明書を持参し、窓口で拾得物番号○○といって下さい」と。そういえば、数日前から財布のカード入れの一つが空になっていて、そこに何入れていたっけ、とボンヤリ思ってはいたのだが、とんと思い出さなかったのである。宅配ロッカーのカードとは気付かなかった。その場所に定番で入れていたはずなので、これを耄碌という。このカード、以前割れたとき再発行にたしか千円以上かかったので、出てきたのはビンボーな年金生活者にはありがたいことだ。

 というわけで、くだんの耄碌老人はここぞとシルバーパスを使って地下鉄一駅乗って、練馬駅からちょっとだけ歩いて、そこが警察だと思い込んでいたところは消防署で、そこにはとうぜん警察署はなく、ちょっとうろうろしてとなりにみつけ、やっとたどり着いた。こういう思い込み(決め打ち)は耄碌のなせるワザで、最近の(いや、昔から)私にはよくあることだが、いずれ見慣れているはずの街頭に呆然とたたずんでいる我が姿が見えるようだ。

 窓口で拾得物番号を言ったらものの数分で、書類に住所・氏名・電話番号を書き込んで、無事回収。こちらから聞くまでもなく、対応慣れした係員のほうから、スーパーの買い物籠にあったといわれ、たぶんイオンのポイントカードをレジで出したときに、後で待っている人はいるし、お釣りやらレシートもらったりでおたおたしてて落としたのだろう(小型財布のせいか、最近ときどき小銭を床にばらまくようになっているし・・・)、と例によって事後分析は完璧である。問題は落とさないようにすることなのだよ、豊田君 (^^ゞ

 帰りに、駅のコージコーナーでご褒美にジャンボシュークリーム二種類を2つづつ買って帰った(¥520也)。なんのご褒美か我ながらわけがわからないが、ま、いいか。家まで歩けばその言い訳となるのだろうが、この暑さでマスクで歩くのもおっくうなので、歩くのは省略してのご褒美。妻はいつも1つしか食べないというのも計算の内で、このあたりの小ずるさだけはいまだ健在なのであ〜る。

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