コロナで職場が変わる?なわけないやろ:飛耳長目(70)

 テレビで、ホームワークをもう止めた、初めからしなかった会社が全体の6割といっていた。他方で、ホームワークはいいですよ、淡路島や沖縄に移住して、自然の中でのびのび仕事続けてますよ、と盛んに喧伝してきたのもマスコミだったが、多くのサラリーマンにとって、寝に帰るだけの、子供の勉強部屋はあっても自分の仕事部屋がない現在の居住空間では、むしろ仕事ができないらしい。挙げ句、DVも増えているという情報すら流れているが、本当だろうか。

 片一方で未来はこうだと威勢のいい話題ばかりがしゃしゃり出るが、実際、その渦の中で翻弄される個々人はたいへんだ。生身の多くのサラリーマンにとって、慣れ親しんできた職場の環境がなんとか変化なしで逃げ切りたい、というのが本音のはずだが、さて経営側がいつまでそれを許してくれるか。そう甘くはない予感はする。すでに異種業務に配置転換させられている人たちも出てきている現実がある、ま、失業よりはましなのだろうが(https://my.mainichi.jp/articles/20201126/k00/00m/020/037000c)。

 あっさり言ってしまうと、対応して変化する職種・職場とそうでない職種・職場がある、ということだろうが、いずれにせよ主導権は経営者側にあるわけで、従業員は受け身である。政府もgo-toなんらを連発するよりも、弱者救済の手立てに工夫を凝らすべきなのに、なにやってんだか。西村なにがし大臣のうつろなぎょろ目はもう見たくない。

 それにしても、作家の真山仁氏が面白いことを言っている(https://mainichi.jp/articles/20201126/k00/00m/020/043000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20201126)。「本当の資本主義国家であれば、潰れそうな企業を国が救ってはいけない。・・・ポストコロナの日本で先端的な企業が生まれる土壌を作るため、国はコロナ禍で潰れそうな会社を安易に助けてはいけない。現在、政府や銀行は企業に緊急融資を続けているが、国が救う構図が変わらないと企業側の体質も変わらないだろう。コロナで多数の死者を出し深刻な被害を受けているアメリカ、ヨーロッパは、社会のあり方、システムが激変するかもしれない。」

 残念ながら、すべてにおいて甘えの構造の我が祖国はそうはならない、そうやって切ってはならない、そういうメンタリティの、アジア的風土の国なのだ、とつい思ってしまう私である。

 あ、なぜか中国は例外みたいだけど。だから覇権国になれるわけか。

【追記】2020/12/2に、図書館から貸借図書がとどきました、という連絡が来たので、久し振りに登学して、驚いた。午後過ぎの行きはそうでもなく、大学構内も以前と同様閑散としていたが、5時過ぎの地下鉄に乗ると、これがまあとんでもない三密状態だった。要するに、みなさん従来通り、否従来以上の危険を冒しつつご痛勤されているわけだ。これでは感染が拡がるだろうと容易に納得。

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