世界キリスト教情報第1644信:2022/7/25:中絶禁止のフィリピンの現状

≪ 目 次 ≫
▽教皇、カナダ訪問は「先住民の人々を抱擁する旅」
▽特別機の機内で記者団に挨拶し、短い講話
▽サイモン総督、トルドー首相、先住民代表たちが出迎え
▽ドイツで「脱原発」議論の激しさ増す
▽中絶禁止のフィリピン、危険な代替手段に頼らざるを得ない女性たち
▽ロシア、「軍事インフラを破壊」とオデッサ港攻撃認める

今回はフィリピンの情報を。いたずらに理想論を言ったところで、状況は悪化するだけのこと、という現実をどう考えるべきか。

◎中絶禁止のフィリピン、危険な代替手段に頼らざるを得ない女性たち
【CJC】米メディア『CNN』によると、カトリック教徒が多数を占めるフィリピンでは、1世紀以上前から人工妊娠中絶は法で禁じられており、中絶したことが判明した女性には2~6年の懲役が科される。

また中絶手術を行ったり、中絶を手伝った医師や看護師らも国から厳しい処罰を受ける。

 そのためフィリピンでは多くの女性が、リスクを顧みず、望まない妊娠や実行不可能な妊娠に対し、中絶以外の方法を模索する。

 『フィリピン安全な中絶支援ネットワーク』(PINSAN)の広報担当クララ・リタ・パディラ弁護士は、フィリピンの妊娠中絶法の「漸進的な解釈」は存在するが、レイプや近親相姦(そうかん)といった深刻なケースや、妊婦の命を救うためであっても明確な適用除外規定はないという。

 パディラ氏によると、中絶を行った女性の大半は貧しい家庭の出身で、その多くが25歳未満だという。法的なサービスが受けられない女性たちは、助産師、神霊治療家、訓練を受けていない医師らが仮設診療所で行う危険な地下中絶手術に頼ることが多い、とパディラ氏は指摘する。□
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