はたしてウクライナの反攻作戦はあるのか

 このところのマスコミ情報をみていておかしいなと思っていたのが、ウクライナの全面大反攻をやるぞやるぞという情報宣伝がうるさい。普通、作戦は明かさずに不意打ちでやるのが上策のはずだが、これはどうもおかしな具合だなと思っていたら、例の田中宇氏がまたもや特異な見解、すでにウクライナは負けている、という主張を連発し出した。その主な論拠は、ウクライナ軍兵員の損耗率の高さである。https://tanakanews.com

 その当否は、やるかやらないかだから早晩明らになるだろうが、ウクライナにてこ入れしてきた側からすると、今でも代理戦争に違いないのだが、さらに長期化するとなると武器弾薬のみではなく、兵員を送り込まずにはおれなくなりかねないので(今すでに指導と称してかなり送り込んでいるはず)、そうなると戦況はいよいよ危険水域に入ることになる。ベトナム戦争の再来である。ロシア側からするとナポレオン戦争以来お得意の負けたフリして消耗戦に持ちこむ戦略だろうが、いずれにせよ種々の条件を勘案してのあやうい均衡の中で、まあどちら側にとっても想定通りに戦局が進みはしないことも自明で、双方とも織り込み済みであろう。

 虚実相乱れての情報戦をかいくぐって、我々は事実を把握するすべを持ちたいものだ。欧米側情報に完全に絡みとられてしまっている日本のマスコミはその点全然頼りにならない(というか、まったく阿呆)という現実があるが、そんなマスゴミなんかより重要な問題は政権や防衛庁中枢がどう状況を把握しているかである。これまでになくリタイア将官がマスコミに登場してあれこれ小賢しく述べているが(最近は、2024/3のロシア大統領選の前の秋に大攻勢だとか、年越してからだ、と言いだしている。これじゃあ半年もあとの大攻勢で、まるで狼少年だ)、手の内を晒した方が不利になるので、こちらもウソで固めてマスコミ同様騙されたふりして情報操作をしていると思いたいところだが、さて本当のところどうだろうか。

【追記】6/5になって、後追い記事が出た。島田久仁彦「プーチンの思うつぼ。ロシアが「もうすぐ崩壊」の偽情報に踊らされた欧米の赤っ恥」https://www.mag2.com/p/news/577388?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000001_mon&utm_campaign=mag_9999_0605&trflg=1

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