先輩に励まされる

 昨夕、ローマから帰国中のN氏と、来年改修が始まる神田の山之上ホテルでお会いし、その後、近くのソバ屋松翁で夕食を共にした。彼は私より4歳くらい先輩である。

 ホテルでおいしい水コーヒーが飲めると期待してたのだが、もうやめてたらしくこれは残念。その後の近況報告で退け時を考えてますと言ったら、「そんなこと考えてはダメです。最後まで研究を続け、イタリアにくるべきです」と励まされた。

 これまで、どのようにフェードアウトしていこうかとばかり考えてきたわけであるが、その考えを捨てろと言われたわけだ。なぜ引退なのかというと、今の私は、肉体的老化(とりあえずは視力の低下など)があるにしても、一層大きな要因としては研究費の先細り、という金銭的理由による。研究者番号がなくなり、文科省科研という資金源が絶たれたことが大きい。それに輪をかけているのが昨今の円安で、航空券代の高騰が年金生活者には大いにこたえるわけである。それに座学とはいえ数年ごとのパソコン交換代もバカにならないわけで。しかし妻が現在まだ働いているという状況や、もとの勤務校での図書館利用が可能とかは、状況的にまだ恵まれているとは思うのだが、まあ他に趣味というほどの趣味もないので、N氏の仰った「一生続けなさい」という言葉が励ましにもなったわけである。

 

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