世界キリスト教情報第1539信:2020/7/20

= 目 次 =
▼バチカン、性的虐待対処の手引き発表=教皇が作成要請
▼中国地下教会の司教が死亡か=公認教会加入拒み20年以上消息不明
▼NY大司教区のカトリック系20学校閉鎖、学生数減にコロナ禍で
▼仏ナントの大聖堂で火災、放火の疑いで捜査開始
▼EUのアヤソフィアに関する声明をトルコ外相「拒否」
▼トルコ大統領がアヤソフィアを突然訪問、礼拝控え視察
▼米公民権運動の指導者ジョン・ルイス下院議員死去
▼≪メディア展望≫

今回は上から2番目と3番目。

◎中国地下教会の司教が死亡か=公認教会加入拒み20年以上消息不明  
【CJC】中国政府公認のカトリック(天主教)教会への加入を拒否したことで逮捕され、その後20年以上消息が分かっていない地下教会の司教が、死亡した可能性がある。中国当局が最近、後任司教の任命についてバチカンに承認を求めているという。カトリック系UCAN通信が報じた。  
 死亡が推定されているのは、保定教区(河北省)のジェームス蘇志民(ス・ジミン、蘇哲民とも)司教(88)。蘇司教は1996年、政府公認の「中国天主教愛国会」への加入を拒んだことから、「反革命分子」として逮捕され、収監された。司教の家族が2003年に保定市内の病院に司教が入院しているのを偶然、目撃したが、その後17年間、司教の安否は確認されていない。  
 司教のおいとされる、蘇天祐(ス・ティヤンヨ)氏が、UCAN通信に語ったところによると、中国共産党は、保定教区のフランシスコ安樹新(アン・シュシン)補佐司教を司教に任命するようバチカンに要請したという。そこで、蘇司教はすでに死亡している、との観測が出てきた。  
 安司教はかつて、教皇のみに忠誠を誓う地下教会に所属していたが、1996年に逮捕され、10年間にわたる自宅軟禁の後、公認教会で奉仕することに同意し、自宅軟禁を解かれた。  
 一方、蘇司教は1981年に司祭に叙階され、93年に当時の教皇ヨハネ・パウロ2世から保定教区司教に任命されたが、中国政府は認めてこなかった。  
 安司教の教区司教任命を求めた中国共産党による最近の要求をめぐり、天祐氏は、蘇司教の安否確認と釈放を中国側に要求することを、バチカンに求めているという。

◎NY大司教区のカトリック系20学校閉鎖、学生数減にコロナ禍で
【CJC】米カトリック教会ニューヨーク大司教区は7月9日、教区内のカトリック系20学校を閉鎖すると発表した。この中にはマンハッタンのコーパスクリスティー校などが含まれる。ニューヨークのメディア『WABC』などが報じた。
 学生数が年々減少していたところに新型コロナウイルスの蔓延が追い打ちをかけた。失業などで授業料が払えなくなった家庭が多く、学生数はさらに減少、ミサや募金活動を中止したこともあり、教会自体が財政的に成り立たなくなった。
 閉校で生徒2500人と教職員350人が影響を受ける。ティモシー・ドーラン大司教(枢機卿)は「生徒は別のカトリック系学校で受け入れるようにする」と説明している。同教区のマイケル・ディーガン教育長は「連邦議会が審議中の支援策が成立しなければ、追加の閉鎖もありうる」と警告している。
 ブルックリン教区、クイーンズ教区も6校を閉鎖する、と9日発表した。
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