世界キリスト教情報第1622信:2021/2/21

=目 次=

▼バチカン教理省が組織再編、各担当責任者を置く2部門構成に
▼教皇自発教令:教皇庁のいくつかの権能を地方教会の司教らに移管
▼教皇、東方教会省の関係者と会見で「人類の戦争への執着は恥ずべきこと」
▼ミュンヘン大司教区のマルクス枢機卿、独身制の廃止訴え
▼香港、コロナ急拡大で行政長官選挙をことし5月に延期

 今回は、カトリック教会の懸案の第二の問題、司祭独身制について。

◎ミュンヘン大司教区のマルクス枢機卿、独身制の廃止訴え

【CJC】独カトリック教会ミュンヘン大司教区のラインハルト・マルクス枢機卿(68)が南ドイツ新聞(SDZ)2月3日付電子版とのインタビューで、「聖職者の強制的な独身制は廃止すべきだ。セクシュアリティーは人間性の一部であり、決して過ぎ去るものではない」と指摘した。聖職者に婚姻するか独身でいるかの選択権があるべきだという。

 マルクス枢機卿は、教皇フランシスコを支える枢機卿顧問評議会メンバー(現在7人構成)の1人。

 同枢機卿は、2019年10月の「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」で、既婚の聖職者について、「聖職者が不足している地域での独身制の撤廃は想像できる」と語っていたが、今回のように「婚姻に対する聖職者の選択権」まで踏み込んだ発言は初めて。

 背景には、1月20日に公表されたミュンヘン・フライジンク司教区の聖職者の未成年者への性的虐待報告書とも関連しているようだ。同枢機卿は「聖職者の独身制」と未成年者への「性的虐待問題」との関連については、「関連があると一般的には答えられない。ただ、独身制と男性だけの世界に引かれる人々がいることは事実だ」と説明するのに留めている。□

 私の個人的意見としては、修道士・修道女は独身であっても、教区司祭はそうでなくてもいいのではと思っているが、それはそれで、第一の宿痾、聖職者の幼児性愛・同性愛問題とは別の諸問題をしょうじさせるのでは、と思わざるをえない。
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