カトリックと旧統一教会と、反社会的組織

 「アゴラ:言論プラットフォーム」というメルマガがある。私はそこで旧統一教会系の「ウィーン発『コンフィデンシャル』」(管理人:長谷川 良)なるブログを知り、カトリック関係の情報をかなり掲載しているのでときどきチェックしていた。執筆者が「世界日報」記者であり、ある意味「アゴラ」もそれ系であると自覚的に認識してのことだった。

2022/8/29「聖職者の性犯罪は教会組織の問題!」(http://blog.livedoor.jp/wien2006/archives/52338427.html)

 これを読んで右欄をみたら、以下が載っていた。

2022/8/23「旧統一教会は何を目指しているのか」(http://blog.livedoor.jp/wien2006/archives/52338175.html)

2022/8/27「南野森教授(憲法学)の抗議に答える」(http://blog.livedoor.jp/wien2006/archives/52338342.html)。

 後者の元記事が「アゴラ」だったようなので、それに引きずられ、久々に「アゴラ」に行ってみてちょっと驚いた。その冒頭に編集部名で、以下の文言が掲載されていたからである。「筆者の長谷川良氏は世界日報のウィーン特派員です。アゴラでは世界日報が統一教会(世界基督教統一神霊協会)の設立したメディアであることを承知の上で、彼のブログを転載していましたが、安倍元首相の暗殺事件の後、統一教会がこれに関与している疑いもあったため、転載を一時中止していました。そのような事実がないため、転載を再開します」。

 そして、今度は編集部名で以下の記事が。「統一教会は「反社」だから解散させろと憲法学者が主張」(https://agora-web.jp/archives/220821020331.html)。そこで引用されていた中曽根関係に飛んでみたら、ここでも泥縄式に思わぬ人的つながりが出てきて・・・(すなわち、例の元文科省事務次官の前川喜平氏が妻を経由してなんと中曽根家とつながっている、とされていて)。 今般の旧統一教会問題で、はしなくもあれこれの関係が、無知な私にとって顕在化してきたという次第。知らないことが多すぎますねえ。

 これらの記事に対してコメント書いている人たちの大部分はしょうもないが、中には面白い指摘をされている人もいて勉強になる。読者の皆さんどう判断されるのか、これはお読みになってお任せします。

 長谷川氏にすれば、カトリックの聖職者の犯罪はカトリック教会の組織的問題で、これは旧統一教会どころの話ではないはずだ、という点にある(ま、こういった指摘をいつかするための情報収集だったわけで)。片や幼児性愛、片や霊感商法。それぞれむげに否定できない面があるとは言え、組織ぐるみ的な活動と、組織内での犯罪隠蔽を同列に扱っていいのか、このあたり庶民感覚と法的解釈では違ってくるだろうが、建て前論よりも現実を重視したい私としては、皆が皆そうとはいえないにしても、高位聖職者たちの無策振りまたは隠蔽行動は大いに問題視すべきだと思っている。

 とまれ、一部で予想されていた旧統一教会側の居直り暴露戦術(による、離反国会議員どもへの恫喝)が既に始まっているように、私には思われたのである。

 付言しておこう。現今の四面楚歌の状況は、旧統一教会側からすると、神から与えられた「試練」であり、事実無根の無碍なる「宗教迫害」なのである。当然のこと、初期キリスト教迫害もこのような視点で見直すべきなのである。

【追加】毎日新聞に南野教授がご登場。2022/8/30 「旧統一教会と政治:「難しい憲法の問題ではない」 憲法学者が指摘」(https://mainichi.jp/articles/20220829/k00/00m/040/123000c?cx_fm=mailhiru)但し有料。

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