世界キリスト教情報第1675信:2023/2/27:AIによる説教

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◎牧師の説教まで書いた「チャットGPT」=「まだ牧師レベルではない」

 今回は最後のを紹介しよう。

◎牧師の説教まで書いた「チャットGPT」=「まだ牧師レベルではない」
【CJC】「今日、私たちは愛する父を思い出します。聖書では、『すべての人が一人ずつ死に、その後に審判がある』と言われました。父は今、死と審判を迎えていますが、私たちは永遠の命を考えることができます。聖書では、『死んだ者はもはや死ぬことはなく、その命は死から抜け出さない」(ヨハネの手紙11・26)と言われました。私たちはいつもあなたを愛しています」

 韓国メディア「東亜日報」(日本語版)が、このような書き出しの聖句を掲載した。一見すると、葬儀での牧師の故人への祈りのようだ。しかし、これは「亡くなった父のために聖書を引用した祈りを作ってほしい」という要請に、対話型人工知能(AI)サービス「チャットGPT」が作った内容の一部だ。

 ある教会関係者は、「内容の誤りなどはともかく、祈りの形式は備えているように見える」とし、「牧師の説教レベルではないが、信徒が突然の状況に応じて参考にすることはできそうだ」と話した。本文を中心に置き、意味を与えて締めくくる祈りの文、説教の枠組みは整っているということだ。

 引用した聖書の巻名には誤りがあった。「チャットGPT」が引用した箇所は「ヨハネの手紙11・26」だが、実際これと似た内容はヨハネの福音書11章26節にある。また、聖書は国内外に多数の翻訳本があるためか、現われている改訳改訂版とは翻訳に違いがあった。改訳改訂版ヨハネの福音書11章26節には、「生きていてわたしを信じる者はみな、永遠に決して死ぬことがありません。あなたは、このことを信じますか」とある。

 「チャットGPT」に「チャットGPTの説教の問題点は何か」と尋ねると、「作成した説教や祈りは、いかなる哲学的な信念や宗教的な目的も持たない、入力された資料を基に自動生成された文章」と答えた。そして、「このため、私を使用して作成された説教は信仰の根本を含まず、また誤った信仰を広める恐れがある」と警告した。
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