ハト被害に悩む

 この前、忙中閑あって鎌倉に行った。家への土産を考えたのだが、「鳩サブレ」だけは御免でした。というのも、今住んでるマンションでここ数ヶ月ハトに手こずっているからだ。なにが平和の象徴だ。

 我が家のベランダの隅にちょっと大きな藤製のラックを置いていたら、いつの間にかその裏がつがいの居場所になっていたらしくて、白いフンとときどき「くうくう」と声がするので、行ってみてそれが分かった。追い出そうといろいろやってみたがダメで(光り物や烏の死体様のものをぶら下げたり、スプレーや音声発生装置を買ったり)、なかなかしぶとい。時には別の数羽が飛来するときもあって、こっちが顔を見せて声で脅しても何の効果もない。ふてぶてしいことこの上もない。

 なにしろ「鳥獣保護法」というのがあって、許可なく鳩を捕獲したり、怪我を負わせたりした場合は法律違反。雛や卵を移動することも禁止されていて、もし違反した場合には100万円以下の罰金か、1年以下の懲役を課せられてしまう、のだそうだ。ここでも被害者保護のほうはないがしろになっている・・・。正式には許可をとっている業者に頼んで駆除するしかない。

 そうこうしていると、今度は玄関外の吹きぬけに出っ張っているエアコン室外機置き場で、やっぱりつがいが、網の重なりの隙間をくぐって侵入したらしい。賢いし、舐められたものだ。なにせ、生身の人間にはいけない場所に置かれているので、こっちはマンションの管理人さんたちが、長い棒を操って、かけていた網の隙間を金網で押さえるなど色々やってくれて、それで室外機の下の空間に卵状のものが遠目で視認され、道理でしつこかった理由が分かった。本当は室外機の下をきれいに掃除したいのだが、それができないのだ。

 ベランダには今日も二羽きていた。がちゃがちゃと手すりで音をたてると飛び去ったが、またやってくるだろう。糞害もバカにならないしなあ。こうなるとラックを解体して処分するしかない、ということでテレビで宣伝していた電動のこぎりを発注したが、まだこない。【来たけど、安売りだから本体だけで、必需品のチェンソーオイルなんかを追加注文するはめに】

【追記】上を書いてからちょっとして見にいったら、玄関のほうに1羽来ていた。いつもと同じく私を見ても逃げようともしない(下の写真左の窓枠にご注目)。よくよく見てみるとこれまで室外機の手前にみた記憶のない白いものと黄色い液体が。ということは、網の外から卵を手元にたぐり出そうとして、あそこまでもってきたところで割ってしまった・・・らしい。たぶん不安定な姿勢での作業で、涙ぐましい努力である。こんな調子で卵に執着しているのにはほとほと感心するが・・・

 卵は壊れたのにまだ諦めきれずに来ているのが哀れである。子殺しが頻発している人間様に較べ、なんと母性が強いことか(この子育ての本能ってどこからくるのだろうかと改めて思うことしきり)。人間に無関係なもっと安全なところで巣作りすればいいのに、と思うが、ここが彼らにとってより安全という判断なのだろう。妻に言わせると、そばの豊島園から烏がいなくなったので、ハトが大きな顔しているのだろうと。そういえばカアカアの鳴き声はほんと少なくなった。

 翌日、管理人さんがやってきて言うには、またどこからか入り込んでる、もひとつ卵があるのだろう、と。長く伸ばした棒でつついて母バトを追い出し、網を張り直し、金網を置き直し、ペットボトルを差し込んで、と果てしなく続くハトとの戦い・・・。

 と思っていたら、6月になって来なくなった。ようやく卵をあきらめたようだ。ベランダのほうも同様だ。最終兵器のネバネバを2千円以上かけて購入し、電動カッター関係一式がやっと揃った途端にこれだから、なあ。

 と思っていたら、ベランダの方にはまたやってきて、くうくうと鳴いている。妻がせっかく買ったネバネバを貼ったらと思い出させてくれたのでさっそく置いてみたら、すぐにそれを踏んだ痕跡が。だけどそれで懲りたようにはみえないのが、残念。

 6/25:ところでお隣の豊島園がハリー・ポッターに衣替えして、そのせいかまた烏が帰ってきた(訪問客たちの落とす食べ物のあるなしだろうが、家の中にいても烏のバサッという羽音は聞こえる、ハトは鳴き声だけだ)からだろう、このところハトの姿がそう見えない。有難いことだ。

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