文在寅大統領の宗教と政治:遅報(14)

 今回遅ればせながら、以下の書き込みで、隣国韓国の現大統領が宗教的にはカトリックだということを初めて知った。http://agora-web.jp/archives/2036104.html;http://blog.livedoor.jp/wien2006/archives/52262257.html

 その気になって検索すると出てきた。https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019112400001.html

 韓国の宗教分布は、ウィキペディアによると、15年前の統計で恐縮だが、約3割がキリスト教で、23%を占める仏教を抑えて国内最大勢力(非宗教人口47%)、その内訳は、プロテスタント18%、カトリック11%の割合だそうだ。前任大統領の朴槿恵も中学生の時カトリックになっているので、政治的には対立しながらカトリック大統領が少なくとも2代続いているが、それに注目する人は皆無だろう。一般信徒にとって所属宗教とは何なのだろうか。人によってのめり込み具合は千差万別としかいいようもないが。

 だがしかし、第1−3代李承晩、第4代尹潽善とプロテスタント大統領が続いたあと、1961年に軍事政権に移行し、その後の初めての直接選挙での第14代金泳三、第17代李明博もプロテスタントだった。これに対して第15代金大中においてカトリックが大統領となる(妻はプロテスタントだったが、相互尊重していた由)。そして第16代が盧武鉉、第18代が朴槿恵、そして盧の友人で第19代が現在の文在寅がカトリックとなると、あっさり現代において政教分離、と片付けるにはちょっとまてよ、という感じにならざるをえないだろう。なんと、隣国の大統領はこのところずっとキリスト教徒であったのである。であればこそ、たとえ頭は挿げ変わったにせよキリスト教を通じての人脈の継承(特に、米国との、外交担当者同士での)がある(あった)はずである。トランプ政権で激変した米国政府の方針の読み違えの遠因も、案外そのあたりにあるのかもしれない。

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/list-of-korean-presidents-20161129

 カトリックの理想的本質を「赦し」「愛敵」であるとする観点からすると、現大統領の言動は明らかに非カトリック的であるが、歴史の中で朝鮮民族に血肉化してしまっている「怨」の意識を払拭することは、国内的にみて選挙民を敵に回すことなるのだろう。政治家の最重要事項は理想ではなくて(理想を高唱しつつ、その実)現実問題の処理である。

 それにしても、以下のような冷静な分析がもっとあってもいいように思うのだが。https://webronza.asahi.com/politics/articles/2018122000007.html

【日本大使館前が後になっている現状】 https://bunshun.jp/articles/-/11714?page=4;https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20191030/pol/00m/010/002000c?yclid=YJAD.1576646849.EcZXlLedcq19xEUpQ3KbLzoXAY7V4NjFkYNO1GvwJ_BvsqZE3tEKdKwl5MtD1qIbefkbny9NhiU4snA-

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