世界キリスト教情報第1514信:2020/1/27から二題

◎閉ざされたアーミッシュ社会で隠されてきた「性的虐待」  
【CJC】米国版『コスモポリタン』誌と非営利の調査報道機関『タイプ・インベスティゲーションズ』との1年にわたる共同調査で、米国やカナダの一部で自給自足の生活を送るドイツ系移民のキリスト教の1派『アーミッシュ』内で行われて来た近親相姦やレイプなど性的虐待事例が明らかになった。  
 『アーミッシュ』は、その宗教的理念に基づき、米国へ移民してきた当時のままの生活様式を送っている。  
 『コスモポリタン』誌の執筆者は、およそ30人のアーミッシュと警察などの法執行機関の関係者、判事、弁護士、ソーシャルワーカー、学者たちにインタビューし、話を聞いてきた。それらを通じて、アーミッシュのコミュニティにおける性的虐待が、世代を超えて保たれてきた公然の秘密ということが分かった。  
 被害者たちから聞いたのは、不適切な接触、性器を露出されること、レイプなどの話だ。加害者はすべて、被害者自身の家族であり、隣人であり、教会の指導者たちだった。  
 アーミッシュの暮らしに関する研究で知られる、ペンシルベニア州エリザベスタウン大学の再洗礼派・敬虔派ヤング研究センターによると、北米に34万2000人ほどいるとされるアーミッシュは、ペンシルベニア、オハイオ、インディアナ、ケンタッキー、ニューヨーク、ミシガン、ウィスコンシンなど7州の地方部に暮らしている。  
 出生率が高く、コミュニティを離れる人がほとんどいないことから、アーミッシュはアメリカ国内で最も急速に拡大している宗教グループの一つになっている。コミュニティは中央集権的ではなく、教会の“教区”単位で20~40世帯で構成され生活している。そして、筆者が被害者たちから聞いたようなことは、そのいずれにおいても起こっていた。  
 筆者のまとめたところでは、過去20年の間、7州にあるアーミッシュのコミュニティで、子どもが被害者となった性的暴行事件は報告されているだけで52件。しかもこの数字は氷山の一角にすぎないのだ。□
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◎1300年昔の日本に同胞が、とイラン・メディア注目  
【CJC】国営イラン通信(IRNA=英語版)が1月14日、1300年昔の日本に同胞がいたことに注目して、「紀元765年には早くもイランと日本の結びつきを示す発見が」というニュースを流したので紹介する。発見されたのは木簡で1966年、平城宮跡東南隅の発掘で出土した、と日本では報じられている。  
 日本の複数の研究者が、8世紀の昔に少なくとも1人のペルシャ人が奈良に住んでいた証拠を発見した、と語った。  
 日本のNHKテレビによると、古代の木片の一部を赤外線を使用して、研究者は、少なくとも1人のペルシャ人が日本にいたこと、そのペルシャ人は多分、宮廷の教師だった、と判読したという。  
 その木片は、約50年前に奈良の平城京宮殿で出土した。しかし当時は木片の文書を復元する技術が存在しなかった。  
 木片の文書は、聖武帝治下の736年、1人のペルシャ人がシナから日本に来たことを示している。彼を接見した後、帝は彼に位を与えた。  
 研究者は、木片から読み取れる「はしの・きうみち」がそのペルシャ人の日本名と信じている。  
 2017年1月以来、木片は公開されている。奈良は8世紀には日本の文化的首都だった。  
 奈良時代にペルシャ人が住んでいたことを暗示する木片の写真も掲載されている。□

 前者は、まあアーミッシュに限らずどこにでもあることで、と言っておこう。キリスト教信仰なんて、本能レベルを抑えきれず、その程度が実態なのである。ところで、一昨日テレビ東京のドラマ「ハラスメントゲーム」を見たが、私なんか完全にアウト。それにしても冗談も言えず、ぎすぎすと生きづらい世界になったなあ、とつい思ってしまうだめな私がいる。

【追記】https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200117-00010005-cosmopoli-life;https://www.vice.com/jp/article/4w7gqj/the-ghost-rpaes-of-bolivia-text

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 後者は、旧聞に属するが、2016/10/6に報道されていた。「8世紀の日本にペルシャ人の役人か、木簡発見」:https://kaigainoomaera.com/blog-entry-6064.html

 こういう情報に接すると、つい松本清張『ペルセポリスから飛鳥へ』などを思い出してしまう。

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