完璧な人間などいない。皆、多少でこぼこなのだ。しかし愚民によって許容範囲から逸出していると考えられた場合、不幸にも社会的な抹殺対象となったりする。
孫娘が大学受験である。昔からデコ人形書くのが得意で、大学もそれ系を受けるのだが、推薦には選ばれなかったので、今面接受験の申込み準備をしている。まあ推薦なんて本場アメリカと比べると我が国では没個性の最たるもののような気がしないでもないが、平均圧の強い我が国では、親としては普通であってほしいと思うのがそれこそ普通なのだろうが、「おたく」に類する職能がそんなことでは先がない。ダ・ヴィンチほどでなくとも特異才能の芽がちょっぴりでもあってほしい、とにかく普通でなくてほしい。そんなこと思っていた時、以下を読んだ。
午堂登紀雄「『発達障害』はこれからの日本で武器になる。ASD児を育てる私が確信した理由」(https://www.mag2.com/p/money/969968?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000204_sun&utm_campaign=mag_9999_1004&trflg=1)。
私は映画「フォレスト・ガンプ」(1994年公開・アメリカ映画)が大好きだ。ケーブルテレビで再放送されていると、喜んで再見してしまう。だからアメリカが好きだとならないのは、彼をアメリカ人の同級生がやっぱりいじめているからだ。我が国と同じなのだから、好きになる必要はない。しかし、知能指数IQ75の彼でも、人より走力だけは滅法強いその一点で、人生が開けてゆくところは実にアメリカ的で、馬鹿らしいほどすがすがしい。生き方、選択肢が多いのはいいことだ。残念ながら我が愛する祖国ではこうはいかないのです、これまでも、そしてたぶんこれからも。
癌で死にゆく母がフォレストに最期に遺した言葉「神がお前に与えたもので、ベストを尽くすのよ」は身に浸みる。
ただし、舞台となっているアラバマ州は南部で、それがこの映画にも大きな影を落としていることに後から気付かされた。彼の名前、南部連合、黒人差別などのほのめかし等。
今ちょうど、ケーブルテレビでまた「結婚できない男」をやっている。だいぶ茶化した喜劇仕立ての内容だが、普通にできない存在が巻き起こす騒動が日本的に描かれている。小型のブルドッグみたいな、なんという種類か私は知らないが、主人公のお隣の部屋の犬が救いである。
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