最近気になったどーでも情報:飛耳長目(81)

① 広島からの帰りに入手した『Wedge』33−5に気になる記事があった。元同僚だった鬼頭宏「「人口減少悲観論」を乗り越え希望を持てる社会を描け」pp.34-37。日本史上これまで4度の人口減退期があって、それには相応の事情があり、いずれも次代を切り開く文明システムへと転換する過渡期、という視点から将来の展望を見いだすべきだ、というわけ。著者は4度目は1970年代から少子化が始まり、すでに出生率が回復した国もある中で、日本など相変わらず深刻で、これらの国に共通するのは女性の地位が低いことだ、と喝破。核家族という現実の中で「男女が平等に社会に進出し、家事、育児、介護を分担するジェンダー平等社会を実現することこそ、出生率回復の鍵である」、と。

② 同上誌に、勝股秀通・徳田八郎衛「学術会議の知られざる真実:軍事忌避を金科玉条にするな」p.50-53:以前もどこかで勝股氏の所論を紹介した記憶があるが、防衛庁OBの徳田氏との対談。軍事研究をなべて否定するなどと言うのは研究の自滅でしかない。「軍民両用」は無視しがたい、という当たり前のことを主張している。日の丸ワクチンの立ち後れだって、細菌兵器なんかを前提にやらなければ開発研究できないわけだし。薬品会社は儲からないから全然やろうとしないわけで、そこに国家資金を投入しなければ、いざというとき自滅するしかない現実を、学術会議は、国民はどうする気なのであろうか。

③ 「田中宇の国際ニュース解説 無料版 2021年4月24日 http://tanakanews.com/」:新型コロナのPCR検査は遺伝子類を人工的に何回も増幅して染色体を可視化するが、それをやり過ぎると、「偽陽性」が多発する。その増幅限度は35サイクル(2の35乗=344億倍)で、30サイクル以下がいいのだが、日本や米国のそれは40サイクル、英国は45サイクルで、感染状況を過大に見積もって騒いでいる、というもの。それにより、日本は経済を自滅させる方向に動いている、と分析する。

③ 新型コロナがらみで、ちょうど面白い1985年の情報を読んだ。坂本鉄男『ビバ!イタリア』「熱いキス一回で寿命は三分縮まる」p.89-90:日刊紙メッサジョーロに、フランスの女子大学生の卒論が紹介されていて、挨拶代わりのあっさりしたそれ(イタリアのバッチョを想定か)が12箇所の筋肉をうごかすだけなのに、いわゆるフランス式濃厚キッスは29箇所を活動させるだけでなく、相互の口中に9ミリグラムの水分、0.7ミリグラムのタンパク質、0.18ミリグラムの有機物、0.71ミリグラムの脂肪、0.45ミリグラムの塩分、250個の細菌を送り込んでいて、口腔内や咽喉内部の多くの炎症の原因となっている由。

 ま、これは別としての私見であるが、どうも人種によって感染症への先天的・遺伝的耐性に強弱があるようで、最強がアフリカ人、そして東洋人、一番弱いのは白人、のような気がする。だから、西欧では一挙に世間が変わる(人間が入れ替わる)劇的な「革命」が起こりやすく、その点日本は「かくめい」と称しても相も変わらず年寄りが生き残り、世間の鼻先を牛耳っている、まあそんな妄想が浮かんでいる今日この頃である。

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