上級市民が実在する我が祖国

 いまさらで、しかも論がぶっ飛んでいて若干脱線気味だが、警察の忖度を十分なる庶民レベルから論じた以下が面白かった。「日本のマスコミは死んだ。忖度で大出世の中村格警察庁長官にベッタリのTV局」(https://www.mag2.com/p/news/513597/1)。

 古代ローマ史で後211年以降では、奴隷と外国人以外はみな一応「ローマ市民」となったことになっている。まあ自由身分と認知されたわけであるが(それにより税収増加が企てられていたという説が主流だが)、それを聞いたり読んだ人は「みな法的に平等になった」と誤解してしまう。だけどそんなことは決してなかったのが現実で、支配身分の元老院身分や騎士身分はちゃんと機能していた、「上級市民」honestioresとして。

 現代日本でもそれは厳然と存在していて、そういうことは他ならぬTVでの刑事物番組ではいつも出てくる話で(テロップでは「すべて創作」と断り書きさるのがお約束であるが)、私のようなぼんくらは「そんなこと実際にあるのかな、とりあえず自分には無関係」と思って慣れっこになっているのだが、今回の記事は、警察が意図していたかどうかは別にして(前例の積み重ねがあったからには違いないが)結果的にそうなっているメカニズムを指摘しているところは面白かった。

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