ポンペイにロボット考古学者登場

 実家に帰省する途中で京都に寄って、京セラ美術館で開催中のポンペイ展を見てきた。それは東京でなぜか未展示だったフレスコ画がそこで展示されていることを知人から教えてもらったからだ。

 かの美術館は京都市立らしいが、外見をみるととても立派で重厚な造りだった。外壁なんかはなんとなくイタリア・ルネサンスを思い出させる(というより、一橋大学といったほうが分かりがいいかも)。大いに期待して中に入ったら、肝心の展示室は古い構造をそのまま使っているのだろう、狭苦しくて期待外れだったのは、見学前に使ったトイレのせせこましい印象で増幅されたせいもあったかもしれない。

 予約していったのだがする必要もない感じでスムースに入場。それでもまずまずの人出でポンペイへの関心の高さはそれなりに納得できたが、いまどき一眼レフぶら下げてのご入場は私くらいなもので、しかも会場を3度は行きつ戻りつしたこともあり、さぞや監視人さんの不審を買ったことだろう。

 無料配布の展示リストによると30点あまりが抜けているようだ。私が途中下車してまで見たかったのはNo.147の見学だった。写真は撮ったものの背後の山にのぼる道は確認できなかった。それについてはいずれここで触れるかもしれない【本ブログの1/23に付加しました】。

 最後に見たミュージアムグッズ売り場も、あきれ果てた東博のそれに比べると学術性が若干高い好印象を受けた。そのせいもあって私はつい未購入だった『プリニウス完全ガイド』と「アーモンド・ビスコッティ」を購入してしまった。

 ところで、そのあとたどり着いた広島の実家のパソコンをいじっていて、かつて広島で保存しておいてすっかり忘れ果てていた情報を見つけ、もとの情報データを得んものとググったら、表題のニュースを見つけた次第。

 

ポンペイのロボット考古学者(2022年5月17日発信):https://the-past.com/news/pompeiis-robot-archaeologist/

「スポット」Spot君は、定期的な検査と遺跡の安全性を監視する機能を備えている。彼はボストン・ダイナミクスが製作した四足歩行ロボット。このような技術的ソリューションを利用しての考古学公園管理支援を目的とした「Smart@Pompeii」プロジェクトの一環として行われている、らしい。

 スポット君は、日常的な点検や遺跡の安全監視を行うためのいくつかのモードを備えているが、同公園のGabriel Zuchtriegel事務局長は、ポンペイ周辺での違法な掘削業者による地下トンネルを調査するためのソリューションとして、彼に期待している、らしい。これらの盗掘トンネルは安全性が極めて低いため、ロボットを使用することで、より迅速かつ低リスクでトンネルを探索することが可能になる画期的な方法として期待されているのだ。

 こういう電子機器を投入しても、アフターケアの不足からか早晩元の木阿弥になるのがイタリアの常であった。立派な国立博物館にIBMなんかの寄贈の機器が寂しく放置されているのをどれほど見てきたことか。さて今回はどうだろうか。

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