経済制裁は逆効果、だよね普通

 先ほどからNHK総合でNHKスペシャル「新ドキュメント大東亜戦争:1941 開戦(前・後)」が放映されているが、そこでのキーワード「エゴ・ドキュメント」なんだけど、それって以前も見た記憶がある。内容も同一のようだし。 

 前編を見ていて今回気付いたことだが、日本の政治的リーダーも軍部もアメリカとの戦争は勝利できないと認識していたが、1年前に始まったアメリカによる経済封鎖により日本の庶民の生活が徐々に追い込まれて苦しくなり、だがその怨みは自国の政治家や軍部にではなく、アメリカに向かい、「打つべし」と開戦をむしろ望む空気が充満していたので、開戦の放送は歓喜でむかえられた、ということだ。

 そこで想起されたのは、今般のウクライナ戦争によるロシアへの経済制裁のことである。有り体にいって、ロシア国内には厭戦気分よりも逆効果しか生まれないのではないか、と。それでなくともソ連時代の苦しい生活を経験している世代がまだいるのだし。クーデタなど期待しているのであれば、それが西欧と日本のメンタリティーの相違となるかもだが、ロシアは西欧とはいえないし。さてどうなることやら。

 ググってみたら、とりあえず以下の2本が眼にとまった。後者はずばりだ。読んでみようか。

高橋文雄「経済封鎖から見た太平洋戦争開戦の経緯 :経済制裁との相違を中心にして」『戦史研究年報』14、2011。

森川 央「太平洋戦争前の対日経済制裁について:歴史から対露制裁を考える」『IIMAの目』(国際通貨研究所)、2022/4/12

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