プーチンの”暴挙”を許したのは誰か

 こんなこと書くと、「お前はロシア側か」と言われかねない昨今のロシア叩きの横行だが、私の本意はそうではなくて、事実を解明したいだけなのだ。事実はいつも冷酷で救いがない。

 プーチン強権政治に飽きたロシアの国内政局でなにが起こっているのだろうか、素人の私は知るよしもないが、今般のプーチンのウクライナ侵攻は、マスコミ的な表面情報のみで理解することはできない気がする。とにかくこういう問題は一方が正義で他方が悪と割り切れるような単純な問題ではないし。なのに当初からアメリカ寄りで、一面的な情報ばかりがマスコミを占拠していて、これも情報操作には違いない。核攻撃まで臭わせるなんてのっぴきならない事情、裏が必ずあるはずなのだから、俗耳受けする人道主義を装ったフェイクニュースに踊らされてはなるまい。誰が、どこが得をするのか、という視点で見直すと、眞相が一番よくわかるはずで、これまで評判悪かった某大統領(たち)がこうなって一番喜んでいるのは歴然のように私には思える。

 お騒がせの田中宇氏が例のごとく一風変わった見解を展開しているので、興味ある人はご一読を。

 「バイデンがプーチンをウクライナ侵攻に導いた」https://tanakanews.com/220225ukraine.htm

 「ウクライナがアフガン化するかも」https://mail.nifty.com/mailer/pro/mailview.html

 デービッド・オーウェン元英外相「ベルリンの壁の崩壊後、ロシアに近接する小国にNATOを拡大することで我々は不要な危険を冒したと思う。ウクライナに対して、欧州連合(EU)には入れるがNATO加盟はしない方が良いと言うべきだったというのが、私の考えだ。」(https://mainichi.jp/articles/20220226/k00/00m/030/118000c)

 たしかに、事前にぴーちくぱーちく騒いでいた割になんら有効な手段を講じ得なかった米国大統領はいただけない(それともCIAのお家芸の陰謀がロシアに暴露されたのがきっかけだったのか、より積極的に挑発したためプーチンを刺激したのだろうか。ついでに言うと、ロシアへのエネルギー依存で腰砕けのEUだって同罪だ)。自国第一主義で軍備を拡張していたトランプ時代には手を出さなかったプーチンが、バイデンの弱腰外交を見透かして動いたとなると、アメリカの退潮に伴う力押しの列強政治の顕在化(多極化)はこのところそれでなくとも顕著なので(さらに奇しくも両者は2024年の再選問題も抱えている)、これがすんなり成功するとなると、アフガン然りウクライナ然りというわけで、いずれは台湾、韓国、日本然りとなりはしないか。その可能性は十分すぎるくらいありえるように思える。

 ところで以下の図は、勝股秀通氏が『Wedge』2021/11月号に掲載したもので、なんでも氏が2005年に北京市内の政府系研究機関で見せられた地図を再現したものの由で、ちなみに「2050年極東マップ」と書かれていたとのこと。そこにはすでに独立国日本も韓国も存在しない。台湾ももちろん同様のはずだ。そして私が思うに、今のような調子だと、中国第56-8番目の少数民族に認定されるまであと23年もかからないような気がしてならないのだが、どうだろう。

私的には、北海道はロシアの属領になっていると思う。

【追記】以下で見つけた小話。   https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20220131/pol/00m/010/018 000c  

 ウクライナ人親子の会話。  

「パパ、僕たちウクライナ人とロシア人は本当に兄弟なの?」  

「そうだよ」  

「でも仲悪いよ」  

「兄弟はどんなに仲が悪くても離れられない。でも西欧や米国は友人だ。彼らは都合が悪くなれば、すぐに離れていく」

【追記2】ようやくロシアに沿った状況説明が出だした。マスコミはアメリカ側の一方的情報をきちんと調査もせず鵜吞みにして垂れ流している。アメリカが流布したイラン大量破壊兵器のフェイク情報をまったく忘れてしまったようで、日本のマスメディアの劣化を憂えざるをえない。

的場昭弘「ロシアとウクライナが「こじれた」複雑すぎる経緯」(https://toyokeizai.net/articles/-/514936)

福田恵介「プーチン大統領がもくろむ「世界秩序」の変更」(https://toyokeizai.net/articles/-/534860

佐藤優「ウクライナ侵攻を正当化するロシアの「現実主義」」(https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20220227/pol/00m/010/010000c?cx_fm=mailpol&cx_ml=article&cx_mdate=20220306)

「「プーチン悪玉論」で済ませていいのか 伊勢崎賢治さんの知見」(https://mainichi.jp/articles/20220304/k00/00m/040/254000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20220305

田中宇「優勢なロシア、行き詰まる米欧、多極化する世界 」(https://tanakanews.com/220309russia.htm

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