ウクライナのこれから

 現在大攻勢をかけているので、いかにもウクライナが優勢のような情報ばかりであるが、これから冬に向かって状勢がどう動くか、私のような素人には分からないことが多い。以下のような見立てもある。

 佐藤俊介「ウクライナ経済の弱み握るロシア いよいよ冬が始まる」(https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28229?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20221017


 それでなくとも腐敗政治にどっぷり漬かってきたウクライナであるし、ロシアが闘っているのは、実際には、アメリカであるという視点は重要である。

 そしてそのアメリカは「圧政・専制支配の打破、民主主義の勝利」とかなんだかんだ言いながら、最後は放り投げて撤退しまう前科の常習者であるので、今の戦いがウクライナの政治体制・経済構造をさらに破壊していることには目を触れないようにしているわけだ。

 敗北主義かもしれないが、ロシアの軍門にさっさと入った方が被害は少なくすんだのでは、と思わざるを得ないのも、なんたら革命と煽っておいた挙げ句の、リビアの現状なんか考えると、カダフィ大佐時代のほうがそれなりに安定していて、とりあえず民衆にとってよかったのではと考えざるをえないのである(もちろんアンチ・カダフィ派にとってはそうでないのは明らかではあるが)。

 そしてまた付言しておきたいのは、あまりにもロシアを追い詰めると、戦略的核兵器(原子力発電所を含む)投入の危険性があるということで、このあたりのさじ加減、ロ・米両国の暗黙の対話が機能し続けるかどうか、という点が危うくなるかもしれない、これが本当に恐ろしいわけだ。

 民衆のささやかな日常生活の安定確保と、正邪の決着を求めての主義主張の抗争のどちらが本当に重要なのであろうか。

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