先輩に励まされる

 昨夕、ローマから帰国中のN氏と、来年改修が始まる神田の山之上ホテルでお会いし、その後、近くのソバ屋松翁で夕食を共にした。彼は私より4歳くらい先輩である。

 ホテルでおいしい水コーヒーが飲めると期待してたのだが、もうやめてたらしくこれは残念。その後の近況報告で退け時を考えてますと言ったら、「そんなこと考えてはダメです。最後まで研究を続け、イタリアにくるべきです」と励まされた。

 これまで、どのようにフェードアウトしていこうかとばかり考えてきたわけであるが、その考えを捨てろと言われたわけだ。なぜ引退なのかというと、今の私は、肉体的老化(とりあえずは視力の低下など)があるにしても、一層大きな要因としては研究費の先細り、という金銭的理由による。研究者番号がなくなり、文科省科研という資金源が絶たれたことが大きい。それに輪をかけているのが昨今の円安で、航空券代の高騰が年金生活者には大いにこたえるわけである。それに座学とはいえ数年ごとのパソコン交換代もバカにならないわけで。しかし妻が現在まだ働いているという状況や、もとの勤務校での図書館利用が可能とかは、状況的にまだ恵まれているとは思うのだが、まあ他に趣味というほどの趣味もないので、N氏の仰った「一生続けなさい」という言葉が励ましにもなったわけである。

 

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今年は手に入りそう! ボンチ・パンブリアコーネ

 昨年は賞味できなかったので諦め果てていたクリスマスのお菓子、ボンチBonci社のパンブリアコーネPanbriaconeだが、ワインをチェックしていて偶然どうやら発注できそうなことが分かったので、さっそく1kgを一つ頼むことにした。このところなかった大物だ。本当は2つほしいところだが、1kgだと一つ8640円もするのでがまんするしかない(500g、5400円もあるがこっちは別途送料が必要)。11月末到着の予約なので今の時期を逃すと入手できない。これでクリスマスが来る実感がいやましに高まるというものだ。

 これは普通のパネットーネに6種類のパッシートワイン(収穫したブドウを陰干しにして糖度を高めてから醸造するワイン)を浸み込ませた、しっとりとした味わいの大人のスイーツ。一度食したらクセになるはず。騙されたと思ってご注文されたらいかがかと。まあフランスのサヴァラン・ケーキと思えばいいが、あれほどびちゃびちゃでない。

【追伸】ぐぐっていたら、こんな情報も。https://italiawine.exblog.jp/29664202/

 いつも同じことを書いているような気がして…ちょっと調べてみたら、こっちのブログに以下を書き込んでいた(研究用からは削除している)。

 フンギ・ポルチーニ、タルトゥーフォ、タロッコ・オレンジ、 2021/4/20

 パンブリアコーネと西条柿 2021/11/17

 小イワシ 2022/3/10

 タロッコ・オレンジ 2022/4/22

 小イワシ 2022/7/16

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今年も季節の食べ物、西条柿が来た!

 スーパーに奈良方面の柿がでまわるようになり、二つづつ買っていたが、これには種がなかった。

 西条柿は例年10月末からの賞味で、今年は鳥取の八頭産を5kgお委せで予約していたら、10/25到着、開封は26日と書いてあって(渋抜きでドライアイスが入っているため)、翌日さっそく食したが、そのときは普通の堅さだったのに、28日夜には早くも全体に柔らかくなっていた。その速度の速さにはちょっと驚いた。昨年はそれでちょっと失敗したのだが、最初は食べていた妻はじゅくじゅくは嫌いなので、一人で頑張って食すしかないが、せめてもの抵抗で、大部分を冷蔵庫に移動させることにする。

 今年は帰省の都合で、小イワシの刺身を食べ逃したが、西条柿ともども来年食することできるのか、とつい思わざるを得ない楽しみである。そうそう、春先のタロッコ・オレンジも。

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今月の医療費

 前回、なぜか調子がいいと書いたが、今日とちょっと前に月1の病院通いが終わったので、そこでの医師の話と決算を書いておく。

 前回の血液や尿の検査結果は、あまりよくなかった。糖尿や腎臓の様子も前よりはよくない、と。

 緑内障の眼科では今回目薬込みで2390円支払ったが、3割負担なので、実際には7950円かかっているようだ。

 今日行った医院では、痛風・高脂血症その他で、合計5020円の所、1510円、薬局での支払いは1620円だったが、おそらく原価は5400円なのだろう。となると小計10420円+7950円=18370円

 だから10月の支払い医療費は、5520円。だけど、今年の後期高齢者医療保険料は年間で292400円(とはいえなぜか9か月分割)、毎月32400円振り込んでいるので、まだまだ支払いの方が勝っているといっていいのかもしれない。

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奇妙に元気、だけど…

 他人からみると、常軌の沙汰とは思えない日々を送っている身にしては元気なのである。

 連日午前様で明け方寝て、昼前に起きて、でも寝たりないのだろう、始終テレビの前でうとうととして、三食きちんと食べてる上に、お腹に物を入れると寝むたくなる、眠れると言う理屈で、寝る前の明け方にまた食べちゃったり。

 これで能率が上がっているのかどうかは不明であるが、まあリタイアしてるので、もはや時間に捕らわれることもなく、というのは実際にはウソで、隔週や月1のカルチャーの準備ではやっぱり切羽詰まってやってるわけだが、とはいえ宮仕え特有の雑務や無用な会議とかはないので、気分的にはストレスレスなしなのが大きいのだろう、至極調子がいいのである。

 とはいえ、肉体的老化は着実である。ひがなパソコンの前に座っているので、運動不足なので足腰が弱っているのは当然として、私の場合、やっぱり目の疲労が一番で、このところ急速に遠近の調節機能が退化した実感あり。ロート製薬の錠剤なんか増量して飲んでも全然効果ないので、溜まってきたときに信販カードでの未支払い通知が届いたが、これ幸いと、放っておく気になっている。

 まあそれに追従して他の感覚器官の衰えは進んでいるはず。妻は聴覚の衰えがめだつが、私の場合はたぶん嗅覚かな。「風呂に入れ」と時々嫁さんに言われてしまっている。年取って耳の裏がねっとりしてるのに気づくようになって…。

 あとは、なぜか右手の人指し指が痛い。痛風的な痛さなではあるが、それでなくとも痛風の薬を飲んでいるのだが、たぶんそれとは原因が違うのではないかと素人判断している。

 定期的に近所の整形外科に行っているのは痛風とかコルステロールやガンマGTなんかの薬もらうためだが、それ以外に右足首の捻れの痛みがあって、まあダメ元で湿布をもらっているが、これらはもう持病みたいなものである。

 しかしこの夏のイタリアで、膝の屈伸が不自由なのは問題だなと感じて、気休め程度の気持ちでインターネットでやたら宣伝していた皮膚から吸収するという触れ込みのヒアロエイドの絆創膏を3か月分もいっぺんに買ってときどき貼っているのだが、これが意外にいいようだ。なぜかこれまでに較べてすたすた歩けるようになっているし、階段やエレベーターでも歩いてみようという意欲が湧き上がるときがあるのだ。これが本物だったら、シジミ習慣以来の私的にはヒット健康薬ということになる。

 今日試しに体重計に乗ってみたら、84.1kgだった。イタリアに行って4kg減量したのに、あと2kgで渡航前に戻ってしまうが、やっぱり80kgを切りたいものだ。

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詐欺メール、なんとかしてくれ

 帰国以来、10月に入ってカルチャがらみで多忙だったが、昨日でようやく一段落ついた。とはいえ、来週月曜の準備をこれからしなけりゃならないが。そうそう、ローマでの盗難騒ぎの後始末も、一昨日のシルバーパス再発行、昨日の銀行訪問で新しいカードが送付されることになり、こっちも一段落だ(旅行傷害保険への申請は大した物損でないのでやってない)。

 それにしても以来詐欺メールがおびただしく送られて来て(銀行や信販のカード情報の漏洩可能性大のうえに、3億円あげますなどという荒唐無稽なメールまで連日20通くらいやたら送り込まれてきて)迷惑この上もないが、こっちも早く沈静化してほしいものだ。

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これも老化か、76歳

 今回の渡伊は、これまでにないことが幾つかあった。

 その第一が、忘れ物である。スーツケースに予め入れておいたはずの着替え類、特に下着がなぜか入っていなかった。下着は着た切り雀では困るので、なので、わざわざローマの、サンタ・マリア・マッジョーレ前のUpimまで買いにいったが、やっぱり日本でのような品揃えにはならないので、結果的に夜洗って乾かして朝着て出るという感じになった。ま、夏のイタリアはそれでも凌げるのである。

 第二に、旅行中にケータイ・パソコンのワードが期限切れになったので、ワードで記録できずにEvernoteで書くはめになった。また、ニコンのデジタルカメラで撮影した画像をなぜかケータイ・パソコンに移せなかった。だから時々ケータイで写真を撮ってブログに掲載するはめになった。

 第三に、テルミニで盗難に会ったが、この件は他で書いたように、余裕なくよろよろ歩いている様子から、カモのご老体と狙われたのだろうと想像している。

 第四に、日本で自宅に引き籠もりしていたせいもあるのだろうが、世の中のケータイ化についていけなくなっていた。あちらでは、コトラルなんかの郊外バスや商品の購入はケータイでの決済が紙の切符や現金と平行で使用されていたが、これは決済方法としてなんらかの紐付けが必要のはず。それが極東の旅行者にもさて可能なのであろうか。そして博物館でも場所によってはクレジット決済でなければ入れなくなっていた。

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朱夏の衣替え?

 2023/8/27の午後、空港からテルミニ駅について、荷物を持ってうろうろした挙げ句、2階の食堂で昼食をとったあと、地下鉄に向かう2箇所のエスカレータのどちらかで、私が背負っていたリュックの一番上に入れていたポーチが抜き取られた。このポーチ、実は今から20年前に北スペインを巡礼した時、同行者の一人が捨てたものをもらって以来使用してきた思い出あるものであったのだが、基本、日本出国後に不用なものをとりあえず入れていたのだ。

 帰国しての第一印象は、羽田空港を出てモノレールのプラットフォームに出た時に感じた身につきまとう湿気の存在。

 帰宅して最初にしたことは、体重計に乗ること。3月のときと同様4kg減量していた。多分今血液検査すると平常値になっているはず。だけど一か月もすると元の木阿弥になるのは分かっている。

 第二にしたことは、帰国しての諸連絡。なにはさておき、毎年9月が更新の「東京都シルバーパス」の盗難届けで電話したら、私が手回しよく更新していた新規を盗まれたせいだろう、10/1以降に届ければ一週間程度で再発行だそうだ。自宅に置いていた旧カードは9月いっぱいは通用するので、とりあえずはそれが使える。

 あと、盗難後のカード使用・不使用がどうも一定していないようで(世の中、銀行やクレジット会社名義のニセメールがあふれているし)、これは順次連絡してみないと判明しないだろう。

 そして第三にしたことは、ローマでの盗難で失った物品の補充。とりあえずは、メモ帳と財布と時計。いずれも自宅に替わりはあるのだが、実際使うのには問題あるものばかりなので、メモ帳以外は、昨日Amazonで注文したら翌日届いた。たぶんこれが人生最期の身につける財布と時計になるのだろうが、財布の方が時計の2倍したのにはちょっと驚いた。それにしても革製品の本場イタリアから帰国してイタリア製牛革の財布を買うなんてなんだか変だよね。あっちではなぜか買う気にならなかったのだが。

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閃輝暗点

 私は、たぶん60代になったころから時々めまいに襲われるようになった。歩道をなにげに歩いていると、突如視野が固定された感じになって、徐々に車道のほうによろよろと足が勝手に動きだすという症状で、それがおかしいなと思うようになった最初だった。そのころはごく稀な発現だった。半年に1回くらいの頻度だったかも。それが段々と吐き気、頭痛なんかも連動しだしたのはここ5年といったところか。

 それからたとえば机に座ってパソコンいじっている時などに、目の調子がおかしくなって、ギザギザに光る線が見えたりする現象も現れ出している。この頻度はちょっと多かった。この現象を閃輝暗点というらしいことを今回初めて知った。

発生のメカニズム

セロトニンという物質には血管の拡張を防ぐ作用があります。何らかの理由で血中にこのセロトニンが多量に放出されると、脳の血管が収縮して血流量が低下します。これにより大脳皮質の機能低下を招き、閃輝暗点の症状が起きると考えられています。
その後、セロトニンが減少すると、血管が拡張しますが、これが血管周囲にある三叉神経を刺激し、頭痛がおこると考えられています。
閃輝暗点の発症の誘因としては、ストレスや寝不足の他に、血管を収縮させる作用のある喫煙、コーヒーやアルコールなどが挙げられます。

●治療

閃輝暗点そのものを治療する薬はなく、片頭痛の予防薬として塩酸ロメリジン、片頭痛時に頓服で服用するイミグランなどがあります。

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プーチンご乱心を憶測する

 昨夕、娘から電話があった。夕方に私の妻と会う約束があって、妻の出先に行ったのだが、おかしい、記憶がない、今日は何日かとなんども聞く、アルツハイマーになったのでは、と。

 妻が我が家に帰り着くまでに、「突然記憶がなくなる症状」をぐぐってみたら、お医者さんの診断が掲載されていた。どうやら「一過性全健忘」という症状らしい。突然、最近の記憶能力が失われる症状で、だが最長24時間もすれば自然に回復し、再発は1割程度、原因は不明だが、記憶を操る海馬への血流が何かの拍子に滞ってしまうからでは、と。逆行性だと過去の記憶すべてが失われるのだが、これはそれではなく先行性だそうで、ごく最近の記憶の蓄積ができないのだそうだ。ウェブ情報では、この症状、男性の4,50代に多いという情報と、まったく逆に、女性で60代に多いとする情報があり、また過度の飲酒や薬物投与,ストレスなどなどが引き金になっている由。

 帰宅した妻は、家を出てからの記憶がないので、ケータイを見てばかりいる。そして今日は何日と同じことをそれこそ2、3分毎に聞き続ける。さっきも17日と言ったよ、といってもすぐに忘れて同じことを聞くのだ。ただ逆行性でない証拠に、私が夫であることとか、名前とかは覚えている。だから迎えに来た娘一家をちゃんと認識できていたわけだ。昼前に家を出てからの記憶がすべて飛んでいて、娘たちに会った時までなにをしていたのか記憶にないのだそうで、それを聞いて、もし出先を出るときに娘たちに会わなかったら、迷い子になっていたかもしれない危うい状況だったのだ、と気づいた次第。

 一夜が過ぎて朝目覚めた時に、わざと「今日はなんにち」と聞いてみたら、ちゃんと「18日」と答えるではないか。本人はけろっとして職場に向かった。ウェブ情報通りで一安心だが、ただ、孫娘が心配して居残ってくれたのだが、彼女が泊まっていることは覚えていなかった。だから家を出て電車とバスに乗って以降の丸々6〜12時間くらいの記憶が欠落していたことになる。

 実は今から40年前に妻の妹の夫がそのような状況に遭遇して迷い子になって、帰ってこれなくなったことがあった。しかし翌日だっけに実家の方に電話がかかり、だけど無言なので(手帳にその番号が書いてあったので試しにかけてみたのだろう)、これはおかしいひょっとしてとお母さんが気づいてその場所を動かないでと言って、迎えにいって連れ戻ったのだが、私はそんなことがあるのか、とその時は納得できる状況ではなかったが、今だと十分理解できる。

 それで思うことがあった。先般のロシアでのワグネル反乱時における不可解な成り行きについて、どうやら不可思議なプーチン政権の判断停止状況があったわけだが(「プーチン氏「まひ状態」ワグネル反乱、対応できず」:https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/337609)、ひょっとしてその時プーチンをそのような症状が偶然襲っていたとしたら、どうだろう。一過性だから最大24時間で回復するので、何ごともなかったようにその後も執務できるわけだが、先行性記憶喪失による空白の12時間とか24時間に、それが淡々とした日常であれば「今日の彼はちょっとおかしかったなあ」で済むところ、偶然その時に一大変事が生じたら対応不能となるわけである。彼くらいのストレスだったら発症原因には十分なりえるだろう。

 歴史事象にそのような偶然を持ちこむのは、プロにあるまじき安直な態度とされるのが普通であるが(よく引き合いに出されるのは、ナポレオンが戦いに際して水虫を患っていたので負けた、といった例である)、事実は小説よりも奇なりで、そういう偶然がたまたま生じる可能性を排除すると、かえって真の原因を見失って迷路に入り込んでしまう場合もある、と私は思わざるをえないのである。

 今、某読書会でマキアヴェッリ『君主論』を読んでいるが、その中で、成功する君主はそれなりの力量と時機を得た運がついていると論じており、父アレクサンデル6世の後ろ盾を得て、一代の傑物だったチェーザレ・ボルジアは破竹の勢いであったが、父子ともども熱病で倒れ、父が没した後、彼がまだ病床にあったとき、不運にも教皇ユリウス2世に捕らえられ、没落ヘと追いやられた。こうして彼から運命の女神は飛び去ったわけであるが、彼が病床になければまったく違った歴史になったかもしれないわけである。

【後日談】翌日、出先で妻がどうだったか電話で問い聞きしたら、ごく平常でちゃんと発言して役目を果たしていた、その場には別の医師や看護師たちもいたのだが、誰ひとり異常を感じた者はいなかった由である。妻には未だその時の記憶がまったくない。妙なものである。

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