月: 2020年9月

世界キリスト教情報第1547信:2020/9/14

= 目 次 =
▼新型コロナは同性婚への「神罰」発言の聖職者が陽性=ウクライナ
▼サラン第一教会のチョン牧師、釈放から140日ぶりに再収監
▼聖書全巻翻訳が700番目の言語にまで到達
▼中国がキリスト教の情報規制をさらに厳格化
▼イスラエルとバーレーン「完全な国交正常化」で合意とトランプ氏
▼インドネシア有力紙コンパス創業者ヤコブ・ウタマ氏死去

◎中国がキリスト教の情報規制をさらに厳格化  
【CJC】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト報道としてロシアのス プートニク通信が伝えるところでは、中国政府はキリスト教についての情報流 布の規制をさらに厳格化していく構えだという。  
 中国では近いうちにも外国人教師に対し、許可なく自身の信仰のプロパガン ダを禁止する新たな規則が発効するなど、外国人教師によって流布される情報へ の規制が厳しくなると見られる。  
 中国政府は、活動禁止リストに掲載された新興宗教の「悪質なカルト的実践 」の回避を要請していく構え。専門家は、中国政府がこうした方法で聖書やキリ スト教の信仰を自由に討議する最後の可能性を断とうとしていると指摘する。 
 サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、中国では現在、キリスト教は国 家から圧力を受けている、として中国社会では外国人は歴史的にキリスト教の主 な宣教者となっているという。□
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権力は腐る:コンスタンティヌスの場合

 世情はあれこれ賑やかであるが、まあ露骨に民意を蔑ろにした政権交代の茶番劇といったところか。質問にまともに答えない体質や、討論が全然成り立たないのも今に始まったことではない。ことを荒立てない民度の高い日本人の叡知の現れなのであ〜る(皮肉です)。

 ここでは、安倍政権7年8ケ月どころではない、30年の長期政権を保持したコンスタンティヌス大帝(a.272-337年)について、知るところを若干書いておこう。

左、たぶん若い頃の大理石彫像(1823年以前にYork出土);右、手前が皇帝、奥が太陽神(313年Ticinum打刻金貨)

 彼は306年(34歳)に政権の一端に突如登場し、以後20年にわたる内乱を制して(310年[38歳]義父マクシミアヌス殺害、312年[40歳]義兄弟マクセンティウス殺害、324年[52歳]義兄弟リキニウス殺害:要するに彼の政治的上昇は、政略婚姻関係という仮そめの仲とはいえ親族殺しによって達成されたわけ)、その後13年間ローマ帝国の単独支配者だった。そして又、コンスタンティヌスは326年(54歳)に最初の内縁の妻ミネルウィナ系の長男クリスプスと正妻ファウスタを殺害に及ぶ。政治家の評価はいつの時代でも毀誉褒貶あい乱れ、難しいものだが、コンスタンティヌス大帝がらみでは、最初の「10年間はすばらしい君主だった、続く12年間は盗賊であり、最後の10年間はあまりの浪費で禁治産者だった」(4世紀末の無名氏『諸皇帝伝抜粋』Epitome de Caesaribus)との評価があって、その伝でいくと、彼は単独皇帝となってどうやら、”たが”が外れてしまったようなのである。

左、青銅巨像部分(カピトリーニ博物館);右、ハギア・ソフィアのモザイクの皇帝像

 一般に頌詞作品とみなされ、高名なる識者たちの評価も低いカエサレイアのエウセビオス『コンスタンティヌスの生涯』Βίος Μεγάλου Κωνσταντίνου(Vita Constantini) であるが、先入観を排して注意深く読んでみると、なかなか隅におけない記述が含まれている。突っ込み処満載なのに、研究者はほとんど突っ込もうとしないので、私は不満である。

 その最たる箇所が第4巻第54章で、以下要約する。

 コンスタンティヌスは完全な人間の域に達していたが、彼はとくに慈悲深く(cf.,Ⅳ.31)「多くの人は、これを皇帝の弱点」とさえみなしていた。というのは、皇帝の我慢強さをよいことに悪を行った恥知らずの男たちが跳梁跋扈し、我々(=エウセビオスを含めた、おそらくキリスト教聖職者たちのことか)ですら気付かざるをえなかったのだが、①国民を食い物にした強欲で恥知らずの男たちがほとんど非難・告発されることがなかったこと、②キリスト教徒を僭称した者が教会内に忍び込み、「口にするも憚れる偽善」が生じた。皇帝は慈悲深さと寛大さのゆえ、また信仰深い誠実な性格のゆえに、自分への忠誠を狡猾に申し立てた自称キリスト教徒たちの「演技を信じるに至った」。このため彼は「彼らの不適切な振る舞いのために非難され」、こうして「妬みの霊がこの汚点」を彼にもたらした、のだと。

 そして第55章冒頭で「程なくして、神の裁きがこの者たちに下」ったと述べ、読者に事の真相が暴露されるのかと期待させるのだが、具体的には何も触れないままで、別の話題に転ずる。すなわち、コンスタンティヌスは死の直前に「いつもの聴き手[単数!:ひょっとしてエウセビオス?]を前に」遺言めいた挨拶をした中で、「無神論者の悲劇的最期」について長々と述べたが、それは「ご自分の周囲にいる一部の者[たち]を批判しているようにも見え」た。ここも意味深だが、さらに次いでエウセビオスの謎めいた表現が出てくる。皇帝は「その知恵を誇っている者の一人[誰のことやら]にご自分の話をどう思ったかと尋ねさえされ、その者は語られたことの真実性を証し、本心からではないでしょうが、多神教への非難に対して盛んに拍手喝采しておりました」。死の直前にこのような話を「腹心の者[集合名詞的に「たち」か]にすることで、皇帝はみずから、ご自身のために、よりよいものへ向かう旅立ちを何の支障もない容易なものにしようと」しているようであった、と(以上、秦剛平訳:但し[ ]内は私の付加。こういう箇所の単数・複数は慎重に吟味すべきだ)。

 いずれ触れたいテーマで、注意深く考察し味読すべき箇所であるが、今はくどくど解説する必要はないだろう。長期政権は佞臣を引き寄せ、権力者は孤独であるがゆえに彼らの跳梁跋扈を容認する。似非お友達関係である。こうして悪貨は良貨を駆逐し、それは世人たちには目に余るほどになる。たとえ平穏な時代であっても、否、そうであればこそ、文字通り長期政権は腐るのである。

 後日談だが、コンスタンティヌス大帝の死後、ファウスタ系の三人の息子たちが、祖父の後妻にして正妻のテオドラ系を抹殺するという挙に出て、血縁の血の上塗りをおこなっている。それもあってか、コンスタンティヌス一族の男系は、背教者ユリアヌスで断絶。ただし女系はコンスタンティノポリスで7世紀初頭まで存続していた。

 アメリカ合衆国で一世を風靡した「ケネディ王朝」も、J・F・ケネディ暗殺以降すでに60年近く過ぎ、子孫の相次ぐ不祥事で暗雲が垂れ込めている。2世、3世の政治家というのも難儀なことだ。つくづく同情させていただこう。「まさかの米上院予備選結果と”ケネディ王朝”の終焉」:https://wedge.ismedia.jp/articles/-/20769?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20200914

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昨今の世情:飛耳長目(56)

「「中国海軍に追い抜かれる!」米国がついに認める:現実を直視せよ、中国海軍が米海軍から「世界最強」の座を奪う日」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/62025?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top:私が自衛隊に入っていたら、ごりごりの武装主義者になったに違いない。

「経済覇権、150年ぶり交代:競うのは主義でなく賢さ」https://r.nikkei.com/article/DGXMZO62882330R20C20A8SHA000?disablepcview:しかし、人間ってそんなに賢くないんだよね。中国見てたらどうしてもそう思っちゃう。

「日中の空中戦シミュレーション、中国空軍の実力は:数では4倍、性能向上も著しい中国空軍、危うし尖閣」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61900?utm_source=editor&utm_medium=email&utm_campaign=weekendemail&utm_content=20200905:現代の戦争は消耗戦だから、数が多いほうが勝つに決まっているわけで・・・。

「親中どころか媚中。米国も警戒する二階幹事長に握られた日本の命運」https://www.mag2.com/p/news/464951?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000001_fri&utm_campaign=mag_9999_0904&trflg=1:上記を読んで、なんで和歌山くんだりにパンダがいるのか、初めてわかった。

【ご注意】上記httpsであるが、すぐに目的場所に達せず、もう一度クリックするといけるようです。少なくともマックの私の場合です。

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散歩と私:痴呆への一里塚(34)

 このところ、書き込みが減っている。理由はここ1ヶ月朝の散歩を始めているからだ。

 知人に、医者から中性脂肪がといわれてダイエットを頑張ってしまい、体調のみならず精神的バランスもくずしてしまった人がいた。その人の場合、復帰まで丸1年かかった。老人は頑張ってはいけない(本当はだれでものはずだが、社会人はそうはいかない)。時間的に拘束されないから頑張らなくてもいいのが老人の特権なのであ〜る。無理はしない、それが私の素人判断だ。しかしそのせいで、勉強はまったくはかどらない、というかその気にならない(だからこれまで軽い散歩すら敬遠していた)。気づいてみると、テレビの前でいつの間にかうとうと寝ている自分を発見する日々なのだ。以前禁煙をしたときも、禁煙以外は手抜きの日々を最低1ヶ月は過ごした。だから、今回もいつかは慣れるだろうという希望的観測に寄りすがっている今日この頃なのである。

 しかも、どういう具合か、これまでの完全な昼夜逆転の生活から、疲れているから夜も早めに寝ちゃうわけで、いつの間にか早朝というより午前1時の深夜に目が覚める生活に変わっていて、まあそれが昼間の眠気の原因になっているのだと思うが。

 さて、散歩の話である。このところ台風のせいか、湿気は相変わらずだが、向かい風があると気持ちいい。今日など日の出前20分くらいに出発した。これまでもっぱらだったアブラゼミからミンミンゼミ(?)に蝉の合唱も変わっていている。旧中央大学運動場跡のいちょう並木では強風で銀杏が落ちだしていて、否応なく季節を感じてしまう。

日の出前なのでまだ街灯も点っている

 歩き出して2週間たったころ、足になんだか潤滑オイル切れのような疲労感を感じるようになった。それでもやめずに歩いていると(距離を伸ばすことはせず、このところ四宮宿橋までで折り返している:5000歩程度なので3Kmちょっと)、その1週間後に急に体が軽くなった感じがした。あれれと思って、体重計に乗ってみると1Kg減だった。それからまた1週間、今また潤滑オイル切れ感に襲われている。このサイクルが本当だったら、もう一週間がん張るとさらに1Kg減、に期待が…(^^ゞ なにせお医者さんに10Kg減したら問題解決、と言われているが、ま、話半分で5Kg減、80Kgを切るのを楽しみにやってみようと思っている。どうやら先は長そうである。

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世界キリスト教情報第1546信:2020/9/7

= 目 次 =
▼教皇、信者との一般謁見を再開
▼バイデン氏、勝利したらチベット問題で中国に圧力をかける
▼ロサンゼルスで警官が黒人男性射殺、現場で抗議デモ
▼トランプ大統領、抗議デモに揺れるケノーシャを訪問
▼ソウル警察が集団感染発生の教会牧師宅を捜索
▼チョン・グァンフン牧師16日ぶり退院
▼仏紙のムハンマド風刺画再掲載をパキスタンなど非難
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世界キリスト教情報第1545信:2020/8/31

= 目 次 =
▼バチカンとWCCが共同声明“宗教間連帯における傷ついた世界への奉仕”発表
▼韓国は新型コロナウイルス「全国的流行の一歩手前」と当局警告
▼韓国、新型コロナウイルスの新規感染400人台載せ
▼韓国、新型コロナウイルスの1日当たり感染者168人、18日間連続3桁
▼チョン・グァンフン牧師の「異端規定」急ぐ韓国プロテスタント教会
▼文大統領、カトリック指導者と懇談会
▼文大統領、プロテスタント教会指導者とも懇談
▼米ウィスコンシン州で黒人男性に警官発砲、抗議デモ受け州兵動員

 このところ、韓国コロナ関連ばかり。
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