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世界キリスト教情報第1667信:2023/1/2

≪ 目 次 ≫
▽名誉教皇ベネディクト16世、逝去
▽教皇フランシスコ、12月25日正午に主の降誕メッセージと祝福
▽セルビア大統領、コソボ北部の抗議停止を要請
▽「ベラルーシはウクライナ侵攻に参戦しないよう望む」=レズニコフ国防相
▽プーチン大統領「ウクライナ戦争終結望む」と表明
▽プーチン大統領、習主席の新年初め訪問を期待

 重複になるが、今回は最初の件を。

◎名誉教皇ベネディクト16世、逝去
【CJC】バチカン・ニュースによると、名誉教皇ベネディクト16世は、2022年12月31日午前9時34分、バチカン市国で逝去した。
 バチカン広報局は、「名誉教皇ベネディクト16世が、2022年12月31日午前9時34分、バチカン市国のマーテル・エクレジエ修道院において逝去されたことを、悲しみをもってお伝えする」と声明を出した。

 95歳であったベネディクト16世は、2013年2月28日の退位の数カ月後より、同修道院で祈りの生活を送っていた。
 教皇フランシスコは、12月28日、バチカンで行われた一般謁見で、ベネディクト16世の重い病状に触れ、「沈黙のうちに教会を支えている」名誉教皇を「主が最後まで彼を慰め、支えてくださるよう」、特別な祈りを信者らに願っていた。

 31日正午、バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、ベネディクト16世の葬儀等について発表した。
 名誉教皇ベネディクト16世の遺体は、別れを告げる信者たちのために、2023年1月2日朝より、バチカンの聖ペトロ(サン・ピエトロ)大聖堂に安置される。

 名誉教皇の葬儀は、1月5日午前9時30分より、バチカンの聖ペトロ(サン・ピエトロ)広場で、教皇フランシスコによってとり行われる。ブルーニ広報局長によれば、名誉教皇はご自身が生前からそうであったように、葬儀も簡素であることを望まれていた。
 また、同広報局長は、ベネディクト16世が12月28日、マーテル・エクレジエ修道院で、ミサの終わりに、病者の塗油の秘跡を受けられたことを明らかにした。

 31日夕方、ベネディクト16世の葬儀等に関するより詳しい情報がバチカン広報局より発表された。
 名誉教皇ベネディクト16世の遺体は、マーテル・エクレジエ修道院内に1月2日の朝まで留まる。この間、公式な弔問や、公の祈りは予定されていない。
 同日午前9時から、ベネディクト16世の遺体がバチカンの聖ペトロ大聖堂に、別れを告げる信者たちのために安置される。
 5日午前9時30分から、ベネディクト16世の葬儀が、バチカンの聖ペトロ広場で教皇フランシスコによりとり行われる。参列のための入場券は予定されていない。□
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謹賀新年:2023/1/1

 新年が皆様にとって良き年となりますように。

なぜか今回は、孫娘との3人の年越しでした

 数年来、幾度も書いているのですが、私は紙での年賀状をやめました。但し、メール賀状でお返事しますので、賀状にアドレス明記お願いしてきました。だけどなぜかそうしてもらえません。たった1行ふえるだけなのですが。これご覧になったらメールでご連絡ください:k-toyota@ca2.so-net.ne.jp

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最近の発掘報告:2022/12/31

世界キリスト教情報第1666信:2022/12/26

≪ 目 次 ≫

▽教皇「子どもが戦争の餌食に」=バチカンでクリスマスイブのミサ
▽ベラルーシ外相が「謎の急死」毒殺か=異例の「国葬」執行
▽李在明代表、カトリック大主教を訪問「より良い世の中にしたいが容易でない」=韓国
▽ブラジルの守護聖人アパレシーダを祀る聖堂でローソクの包みが燃えて黒煙
▽マニラの教会に高山右近像=信仰貫いた「福者」崇敬
▽「梨泰院犠牲者の母親が失神…言葉の暴力をやめろ」=4大宗教団体が訴え=2次加害に対する捜査も要請

  今回は高山右近の情報を紹介してみる。

◎マニラの教会に高山右近像=信仰貫いた「福者」崇敬
【CJC】マニラ発共同通信によると、江戸幕府の禁教令で追放され、マニラで没したキリシタン大名高山右近(1552~1615年)の像が12月21日、同市のサンミゲル教会に設置された。マラカニアン宮殿(大統領府)の近くにある同教会で、アドビンクラ・マニラ大司教が像を前に祝福の儀式を行った。

 12月21日は右近がマニラに到着した日とされ、同市が18年に「高山右近の日」に制定した。儀式には越川和彦駐フィリピン大使も出席した。

 高山右近は、大名の地位を捨てて信仰を貫いた殉教者として、2017年にローマ教皇庁から「聖人」に次ぐ地位の「福者」の称号を与えられた。キリスト教が盛んなフィリピンで崇敬されている。□
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フェイクニュースの見分け方を磨こう

 我が国のマスコミに登場する評論家たちは、相変わらず米欧系のプロパガンダに全面的に依拠しているが、それを是正するうえでもロシア寄りの以下のような報道もあることを指摘しておく。両者を見比べながら今後の推移を見極めなければならない。たとえば今回のゼレンスキー大統領の訪米も、彼らにとってはウクライナ軍優勢で余裕があるからできたことという判断となるが、逆に切羽詰まった状況打開のためという見方もあるはずなのだが。そこまで行かなくても、共和党を軸にアメリカに援助疲れが顕著なことへの危機感があっての対応策には違いないが、そういう見立ては偉い評論家さんたちは触れていないようだし。

 以下の記事は今だと無料で読むことできる。

 2022/12/24:桝添要一「ゼレンスキー電撃訪米はウクライナ疲れの欧米を繋ぎ止められたか:ロシアのメドベージェフは習近平と会談、中国も「アメリカ覇権」は許さない」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73260)

 2022/12/23:高濱賛「米会議を虜にした千両役者ゼレンスキー大統領だったが・・・:米国内ではキッシンジャー博士の提唱する和平論くすぶる」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73243)

 2022/12/21:矢野義明「本格攻勢に出始めたロシア軍と崩壊寸前のウクライナ軍:損耗著しいウクライナ兵に代わりNATO軍兵士も戦闘参加」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73184)

 2022/12/19:The Economist(原記事掲載は12/17)「冬の戦争、迫り来るロシアの攻撃:向こう数カ月が正念場、ウクライナ軍司令官からの警鐘」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73174)

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世界キリスト教情報第1665信:2022/12/19:バチカン情報

≪ 目 次 ≫

▽教皇、「クリスマス・プレゼントは質素に」、代わりにウクライナへの寄付呼び掛け
▽教皇、辞表に署名済み。職務果たせなくなった場合に備えて
▽教皇の「少数民族が最も残忍」発言めぐりバチカンがロシア側に謝罪?
▽米、同性婚の権利を連邦レベルで擁護する「結婚尊重法案」成立
▽米ビリー・グラハム・ライブラリーに韓国の牧師にちなんで名付けられた「ビリー・キム・ホール」設立

 今回はバチカン関係の3記事を紹介。

◎教皇、「クリスマス・プレゼントは質素に」、代わりにウクライナへの寄付呼び掛け
【CJC】教皇フランシスコは12月14日、クリスマスを祝うことは良いことだとしながらも、今年はプレゼントの購入を控えて、そのお金をウクライナに寄付するよう呼び掛けた。AFP通信、米メディア『CNN』などによって紹介する。

 教皇は、「私たちの心の中でウクライナの人々とともにクリスマスを迎えよう」と語った。

 教皇は、ウクライナの人々がとても傷ついていると述べ、寒波や、食料や医薬品の不足に言及、「私たちの心の中でウクライナの人々とともにクリスマスを迎えよう」と語った。

フランシスコ教皇は、クリスマスを祝うことは良いことだとしながらも、「しかし、お金をかけずに、もっと質素なプレゼントを用意し、節約した分をウクライナの人々に送ろう」と呼びかけた。□

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◎教皇、辞表に署名済み。職務果たせなくなった場合に備えて
【CJC】教皇フランシスコ(86)が、職務が果たせなくなった場合に備えて、辞表にすでに署名していることがわかった。スペイン紙『ABC』のインタビューで明らかにした、とローマ発『CNN』が報じた。

 『ABC』が12月18日18日報じた。同紙が、教皇に対して、健康問題や事故などによって突然職務を遂行できなくなった場合はどうなるのかについて質問したところ、署名済みの辞表を用意してあると明らかにした。

 教皇によれば、署名を行ったのは何年も前で、辞表は当時のバチカンのタルチジオ・ベルトーネ国務長官に預けたという。同長官は2013年に退任した。

 教皇は、辞表に署名してベルトーネ氏に預けたとしたが、その辞表をベルトーネ氏が誰に渡したのかは分からないと述べた。教皇によれば、辞表の存在を公にしたのは今回が初めて。□

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◎教皇の「少数民族が最も残忍」発言めぐりバチカンがロシア側に謝罪?
【CJC】ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、「ロシアの少数民族が残忍な行為をしている」と主張した教皇フランシスコの発言について、ロシア外務省のザハロフ情報局長は12月15日、バチカン側から謝罪があった、と発言した。バチカンのマテオ・ブルーニ報道官は、この件に関して「外交的な接触があった」ことは認めた。

 ロシアで主流の宗教はロシア正教会で、チェチェン民族は主にイスラム教、ブリヤート民族は仏教を信仰しているとされる。教皇の発言にロシアでは反発が広がっていた。□
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ウクライナのバンクシー

2022/12/15毎日新聞有料記事掲載「バンクシー、貫く哲学 ウクライナで作品7点 弱者側に立ち続け」(https://mainichi.jp/articles/20221215/dde/012/040/009000c?cx_fm=maildigital&cx_ml=article&cx_mdate=20221218

 「難民に自由を」Free Refugees という落書き(日本)はダメで、なぜバンクシーのそれはアートとして容認されるのか、という問題提起も出てくる。むき出しの直截的な主張よりも、一呼吸おいて一ひねりしたゆとりのほうが、われら衆生にも芸術性を感じさせるのかもしれない。まあ才能ないとできない技ですが。

そこにすでにあるモノを利用しての風刺性、かな:右の落書き、わかりますよね。男根ミサイル
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古代ローマの伝説の植物「シルフィウム」再発見?

 ナショジオから本年の「驚くべき発見22」という記事が送られて来た(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/stories/22/120800098/?P=4)。念のため見ていて、その中にとんでもない情報があって、私は大興奮した。「絶滅と思われた「幻の植物」をおそらく再発見」。

 これは古代ローマ史にとってきわめて重要なので、元情報(2022/10/9:但し、日本語:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/092900445/)のほうも是非読んでほしい。 

 古代ローマには、黄金と同じくらいの価値があり、宝物庫に貯蔵されるほどの植物があった。その植物「シルフィウム」silphium(ギリシャ語:Silphion)は、病をいやし、料理の味を引き立てるとされ、古代の地中海世界で大いにもてはやされたが、あまりの人気のため、そして動物に好んで食べられていたので2000年近く前に食べつくされ、絶滅したと考えられていた(文書記録的に最後の一本を食したのは、皇帝ネロだったことになっている)。この伝説の植物の容姿はリビアのキュレナイカ・コインにも打刻されているし、あの著名なアキピウス『料理書』にもしばしば登場していて、ガルムともどもそれ抜きに古代ローマの料理を語れない存在であった(とはいえ、ガルムはともかくとしても、富裕層に限定しての話だ、という指摘はしておかないといけないだろう)。

 トルコのイスタンブール大学教授で生薬学を専門とするMahmut Miski氏は、学位論文の続きでセリ科オオウイキョウ属(Ferula)の研究を継続中の1983年に、カッパドキアのとある農村に赴いた際、石壁に囲まれたささやかな土地で、それに出会い第一報として1985年に生薬学的観点からの簡単な報告をしていたが、その植物はすでに1909年に採取され新種記載されていて、フェルラ・ドルデアナFerula drudeanaと名付けられていた。今回、それが古代ローマで知られていた「シルフィウム」と同一物ではないかとして改めて問題提起したわけである。

 分布地域や外見は古代の文献記述と一致していたが、さらに確信を得るために、氏はこの現代の植物を、シルフィウムを用いる古代のレシピに使用してみることにした。その結果生み出されたすばらしい味わいは、ローマ人もきっと好んだだろうと納得できるものだった、との由。

 彼が選んだ調理人は、料理史研究家として著名なサリー・グレンジャーSally Grainger女史。彼女はこう述べている。「伝説のシルフィウムを発見し、それを使って古代のレシピを再現できるとは、まるで聖杯を見つけたような気持ちです」(以上:「絶滅とされた古代ローマ「幻の植物」をおそらく発見、食べてみた」

 私見としては、トルコにはキュレナイカから持ちこまれたとの仮説があるが、たとえ北アフリカ原産と同一品種でないとしても、トルコ・アナトリア土着の近縁種のセリ科と考えればいいのでは。Mahmut Miski氏も古来種との同定にはあくまで慎重で、考古学的な出土との比較研究が必要と考えているが、はたしてそれがいつ可能になるというのであろうか。

 それにしても19世紀半ばに北アメリカからヨーロッパに渡来したフィロキセラ(Phylloxera)によって、ヨーロッパ原産のブドウの木は全滅したとされているが、ヨーロッパ原産のブドウがイタリアの孤立した山間部では生き延びているとまことしやかに囁かれているようで、これと同類の話題には違いないが、本当であってほしいと思うのは私だけではないはずだ。

 やっと元論文を見つけたので、興味お持ちの方はご覧下さい。Mahmut Miski, Next Chapter in the Legend of Silphion: Preliminary Morphological, Chemical, Biological and Pharmacological Evaluations, Initial Conservation Studies, and Reassessment of the Regional Extinction Event, Plants, 2021,10,102(https://doi.org/10.3390/plants10010102)

 なお、種子を収めている子房の形がハート型であることでも世人の興味を惹いてきたらしい。

 

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ロシアの兵器の現状

 今頃になって、以下のようなウェブ記事が掲載された。「ロシアの最新兵器はどこへ消えたのか、統計数字の謎を暴く:野ざらしでさびて使用不能、他国への横流し、分解され売却・・・」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73107):2022/12/14

 内容は、副題に羅列されていることで尽きている。要するに数的な統計は信用できない、というわけである。こんなことは日常的に兵器というものに触れていて実態を把握しているはずの専門家にとって今さらの話ではないはずなのだが(実はそうでなかったと、今回化けの皮がはげてしまったわけだが)、私が記憶する限り10ヶ月前にそれを指摘するマスコミ登場専門家は皆無だった。状況がロシアに不利に展開している現状から、やっとなぜだということになり表に出てきた事実なのであろう。ことほど左様に、研究者や評論家の説の多くは後付けが得意で、先見の明を発揮することはほとんどない。

野ざらしの兵器は錆びちゃうのは常識として、保管されていても実戦使用するには日頃の保守管理が重要なのだそうだ

 これは一人ロシアの問題だけでなく、我が国においても、どれほどミサイルを購入したところで、年々劣化・陳腐化していくわけで、それをどう維持・管理していくつもりなのだろうか。維持経費もバカにならないはずだ。私など転売先どこにしようかと考えちゃうけど。

 関連で、私的に納得できるのが以下である。2022/12/8:市岡繁男「「誰しもが敗者になる」,ウクライナ戦争の行く末はシカゴ大学教授の預言通りか:どちらが勝っても待っているのは混沌、投資家はいまから備えを」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73019)。私は投資には興味がないが、そもそも今回のウクライナ戦争の原因を作ったのはNATOであり米国である、という点には同意せざるを得ないのだ(皆さん、バイデンの息子がらみでのウクライナ疑惑をもうお忘れのようで)。

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