NHKプラスの功罪:遅報(45)

 私のように行き当たりばったりでテレビを見る者にとって、放映後1週間程度とはいえ、そしてNHKプラスの再放送は総合とEテレ関係だけにせよ、無料(受信料を払っているにせよ)でみることできるので有難い試みのように思える。

 手始めに、「NHKスペシャル 戦国:激動の世界と日本(2)▽ジャパン・シルバーを獲得せよ」をみていて、おや、とおもったのは、本放送では放映されているはずの映像の一部が消されていることである(「この映像は配信しておりません」というテロップが出る)。たぶん他からの借り物映像に関する使用制限なのであろう。興趣を削ぐこと著しいが、なにしろ無料なのでがまんするしかない。

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世界キリスト教情報第1537信:2020/7/6

= 目 次 =
▼韓国の市民団体・宗教団体が日本との新しい関係づくりへ
▼韓国『殉教者の声』が3日夜にも「聖書をつけた風船」を北へ飛ばす
▼韓国警察がビラ散布団体への捜査強化、国際犯罪捜査隊も合流
▼モルモン教が上海で神殿開設目指す、米『CNN』が狙い紹介
▼世界遺産アヤソフィアの「博物館」としての地位を司法が是非判断
▼サグラダ・ファミリアが医療関係者ら招き限定公開し謝意表明
▼名誉教皇ベネディクト16世の兄G・ラッツィンガー神父死去
▼ゲオルグ・ラッツィンガー神父死去に教皇がお悔やみ書簡
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才能事始め「エール」:遅報(44)

 私は普通のテレビ番組はみないので、なんで「麒麟がくる」がこれまでの大河ドラマの回顧談になっているのか、今日も今日とて朝の連続ドラマ「エール」が8時から再放送になっているのか知らないのだが(ご多分に漏れずコロナの影響だろうと察しはつくが)、ともかく、今朝またあの言葉に出会うことができた。

 「人よりほんの少し努力するのがつらくなくて、ほんの少し簡単にできること、それがお前の得意なものだ。それがみつかれば、しがみつけ。必ず道はひらける」。

主人公が小学生の時の先生の言葉である。先生はしがみつく人生を選べなかったんだろうな、と察しがつく。

 ほんのちょっぴりの才能なのだ。それがみつかったのが本人にとって幸福だったかどうか、は分からない。また、それにしがみつけるのは幾つかの偶然が重ならないとできないだろうし、むしろ苦難の始まりのような気もする。だが、葛藤のない人生などありはしないし、色んなしがらみの中でその才能を諦めた人生も多いはずで(諦めても悔いがないほど小さな可能性だったのだし)、ともかくすべての人にとって葛藤の末に現在がある、のは確かなことだ。

 ごくごく取り柄のない私がこんな研究者人生を辿ったのは、父の言葉が導きの糸だった。私が記憶している彼の語録では、大正3(1914)年生まれの彼は絵描きになりたかったが(たしかに、若いときの彼の油絵には勢いがあった)、軍人上がりの父親の反対でそれが果たせず(勘当された由)、得意だった剣道を生かすべく職業軍人を目指そうにも身長が足らず、旧制中学卒業後は教師養成所に入ったり、東京のChu大学の夜間(中退)に通ったりの青春の蹉跌の連続だったようだ。三男に産まれたのに兄たちが死んだこともあり(出来のよかった次男はノモンハンで1939年戦死)、家督を継ぐはめになり、瀬戸内海の島で小学校の教諭をしたり、海軍に徴兵されて、戦後からだと思うがまったく方向違いの庶民金庫(のち、3公社・5現業・8公庫のひとつ国民金融公庫)で働くようになった。そして私の生まれが1947年で、物心ついたころから、「父ちゃんはやりたいことを許されなかった。お前は好きな道に進みなさい」と、膝に抱っこされて何度も聞かされて大きくなった。

 話がここで終われば、まあそれなりの美談?ですんだかもなのだが・・・。

 その父親が、優秀な同級生に比べ頭もよくない私が自分なりに行く末を見据えて、これなら自分にもやれるだろうと進学先を教育学部にすると言ったら(といっても、広島師範、高等師範、文理科大学の流れを汲む教育学部高校教員養成課程の偏差値は高かったのだが)、烈火のごとく怒って「お前を教師にするために広島学院に入れたのではない」と宣うたのだから、こっちも驚いた。たぶん軍国少年育成に先進加担した教育への彼なりの慚愧の念からだったのではないか。そこで私は変化球を考え,母を通じて「文学部史学科」とアドバルーンを揚げたら(本当は考古学やりたかったのだが、当時だと食える見込みがなさそうだった:土地開発での緊急発掘調査が法制化されたのは大学進学後のことだった)、「それならよかろう」と今度はすんなりだったので、これには二度ビックリだった。彼が何をどう判断したのかは不明である。なにしろ大蔵省の外郭団体の職場で、ずっと学歴に悩まされていた彼の本音は法学部か経済学部だった。だが私にとって、周囲の優秀な同級生がそれを狙っていたので、こりゃあかんわというのが当方の認識だったのである。この判断は正しかったと今でも思う。その方面に適正がなかったからだ。

 なぜ史学科なのか、については話が長くなるので、機会があればいずれまた。

【追記】風呂に入っていたら思い出したことがあった。父はずっと絵は描き続けてはいた。だが日曜画家というべきか、多くの作品がアフターファイブの蛍光灯のもとでのものだったので、私のような素人目にもそれらは色が濁っている印象があった。その父が臨終の時、意識不明になったはずの彼が、突然右手を挙げて激しく動かしたので、驚いた。母だったと記憶するが、「ああ、何か描いている」と。たしかにあれはキャンバスに絵を描いている時の動きだった。それで私は臨死体験の存在に納得することになった。たぶん父は最期の瞬間に、描きたいと思う強い衝動に突き動かされていたのだろう。描かざるを得ない強烈で圧倒的な光景を見ていたに違いない。その意味で、彼は生涯絵描きだった、と思う。

ヒエロニムス・ボス「天上への上昇」1500-1504年作成(部分)
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世界キリスト教情報第1536信:2020/6/29

= 目 次 =
▼「教会の彫像も見直す」とカンタベリー大主教
▼名誉教皇ベネディクト16世、兄への見舞い終えバチカンに戻る
▼米国長老教会、先住民出身の女性を共同議長に選出
▼韓国の宣教団体が北朝鮮に大型風船で聖書送る
▼韓国宣教団体が飛ばした“風船につけた聖書”が北朝鮮に到着
▼コインを口に入れた子どもの遺骨100体近くポーランドで発掘
▼アトランタで警官に射殺された黒人男性葬儀、キング牧師の娘も
 連帯表明

 下から2つめの記事は16世紀のこと:https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2020/06/16th-century-mass-grave-with-over-100.html

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史実の解明は年表作成から

 私も、時代の流れを把握するために古代ローマ史で年表や地図を作成して、全体状況を把握しようとすることがよくある。それでおもわぬ相互関連に気づかされることがあるからだ。現代、目の前で次々と状況が展開していくと目くらましされて、肝心のことを見逃したりする。個別的には知っているつもりでも、隠されたつながりに気づかないのである。情報の8割はマスコミで公開されていると言ったのは、佐藤優氏だったと記憶する。今日またそんな思いを新たにした。以下の時系列一覧は,伊東乾「「安倍さんの白い封筒」と「黒川延長」を結ぶ点と線:「この国の形」を守った賭けマージャン・チョンボ」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61101?page=4)からである。だからどうした、という反応もあるだろうが、私はやはり事実の羅列から因果関係を見る方に組してしまうのである。天網恢々疎にして漏らさず。天は実在して、悪事は必ず罰してほしいのだ。

2019年1月15日:河井克行容疑者、自民党総裁特別補佐として安倍首相と単独面会①

2月6日:田畑毅衆院議員に対する準強制性交容疑告発状提出

2月15日:田畑議員への準強制性交等の容疑が明るみに出、自由民主党離党

2月19日:参院広島選挙区で「2人目の自民候補」擁立(岸田政調会長・甘利選対委員長)。当初の予定候補は薬師寺道代参院議員(当時)

2月28日:克行容疑者、安倍首相と単独面会②

3月1日:田畑議員、衆院議員辞職。

3月2日:薬師寺候補は田畑前議員の後釜にシフト、河井案里擁立案。

3月13日:河井案里擁立決定。

3月20日:克行容疑者、安倍首相と単独面会③、案里容疑者、出馬表明。

4月15日:案里容疑者の参院選挙区第七支部に第1回資金提供1500万円➊

4月17日:克行容疑者、安倍首相と単独面会④

4月22日:「準強制性交」の田畑前議員、書類送検

4月27日:河井あんり選挙事務所、開設。ここで5月に繁政町議に「安倍さんから」封筒

5月20日:案里容疑者の参院選挙区第七支部に異例の第2回資金提供3000万円❷

5月23日:克行容疑者、安倍首相と単独面会⑤

6月10日:案里容疑者の参院選挙区第七支部に異例の第2回資金提供3000万円❸

 克行容疑者の県選挙区第三支部に資金提供4500万円❹

 この日1日で7500万=1.5億の半額、溝手候補への資金の実に5倍が投入されたことになる。

6月20日:克行容疑者、安倍首相と単独面会⑥

6月22日:菅義偉房長官、広島で応援演説(https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190722/k00/00m/010/118000c

6月27日:克行容疑者の県選挙区第三支部に資金提供3000万円❺

 しめて克行容疑者の事務所に7500万円、案里容疑者の事務所に7500万円

 合計1億5000万円が、自由民主党本部から資金提供

7月4日:参院選公示

7月8日:二階俊博幹事長、広島で応援演説(https://www.sankei.com/politics/news/190713/plt1907130022-n1.html

7月14日:安倍首相、参院広島選挙区に応援演説(https://www.sankei.com/politics/news/190714/plt1907140023-n1.html

7月15、16日:菅官房長官、参院広島選挙区に応援演説(http://www.anrinet.com/2019/07/7月15日%ef%bc%88月%ef%bc%89菅義偉内閣官房長官、河井あんり街/

7月21日:参院選投票日、案里容疑者当選、溝手候補落選。

7月24日:克行容疑者、案里容疑者、安倍首相と面会⑦

7月30日:田畑前議員、準強制性交不起訴処分

8月15日:克行容疑者、安倍首相と単独面会⑧

9月3日:克行容疑者、安倍首相と単独面会⑨

9月11日:内閣改造、克行容疑者、法務大臣就任

9月17日:克行容疑者、法相として安倍首相と単独面会⑩

10月4日:克行容疑者、法相として出入国在留管理庁長官と安倍首相と面会⑪

10月30日:「週刊文春」あんり選対の公選法違反疑惑報道

10月31日:克行容疑者、菅官房長官同伴で安倍首相と面会⑫、法相辞任

2020年1月20日:第201回通常国会開会

1月23日:週刊文春、自民党本部から1億5000万円提供を報道(https://mainichi.jp/articles/20200124/ddn/041/010/023000c

 河井案里容疑者本人がそれを認めてしまいました。

https://www.youtube.com/watch?v=sNTkb39hCfA

1月31日:黒川東京高検検事長「前例なき定年延長」閣議決定(https://mainichi.jp/articles/20200131/k00/00m/010/243000c

3月3日:案里容疑者の秘書ら逮捕(https://www.asahi.com/articles/ASN333SWZN33PTIL003.html

3月4日:ホテルニューオータニ投宿中の克行・案里容疑者に捜査

3月24日:案里容疑者秘書ら、広島地裁に告訴

3月28日:案里容疑者、薬物等服用で病院搬送

4月20日:案里容疑者秘書裁判、第1回公判(広島地裁)

5月1日:黒川広務東京高検検事長、賭けマージャン❶

5月13日:黒川広務東京高検検事長、賭けマージャン❷

5月15日:この時期、克行容疑者、案里容疑者に任意で事情聴取

5月19日:案里容疑者秘書裁判、第2回公判(広島地裁)

5月20日:黒川東京高検検事長の賭けマージャン発覚(https://bunshun.jp/articles/-/37926

5月21日:黒川東京高検検事長辞任

6月16日:案里被告秘書裁判、有罪判決(https://www.asahi.com/articles/ASN6J4H50N6DPITB016.html

6月17日:第201回通常国会閉会

6月18日:克行、あんり両容疑者、逮捕

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NHKスペシャル「戦国:激動の世界と日本(1)秘められた征服計画」:遅報(43)

 ウェブ検索してみるとこれって5月放映の再放送らしい。例のごとくたまたま見ての途中からなので肝心の新発掘資料ってなんなのかが分からなかったが、7/1 午前0時30分から50分間またまた再放送があるようなので、見直そうと思う。というのは、ちょっと考えていることがあって、古代ローマ史との類似現象として、いずれフィリピンを拠点にしたイエズス会の対日戦略についてまとめてみたいと思っているからだ。

 番組に登場していた研究者がポルトガル系なので、そこからイエズス会宣教師の宣教報告が発見され新事実が分かった、ということなのだろうか。だとすると、イエズス会士の報告ならローマのイエズス会文書館(テロップにも協力機関として名前が出ていた)に本物が、そして上智のキリシタン文庫にもマイクロフィルムだっけですべてあることになっていたのだが、新発見が本当ならものすごく興味深い。

 番組を聴いているとスペイン・フィリペ2世は、中国征服のため日本の軍事力を利用しようという世界戦略を構想、他方で信長や秀吉は西欧の武器を国内平定で利用しようとした、という両者の思惑が緊張をはらんだ微妙なバランスのなかでの「蜜月関係」の破綻も目前だったが、1582年の本能寺の変での仕切り直し、1598年9月13日フィリペ2世の急死、その5日後の9月18日に秀吉も死亡して、頓挫する、とここはなかなか目の付け所がいい。このテンポの良さに素人の私はつい乗せられてしまう感じすらした。

 番組では明確に言及されなかったが、ひょっとしたらフィリペ2世の世界戦略を忖度した宣教師が中国征服を秀吉に教唆したとも取れる内容で、だが出兵を決めた秀吉の方も抜かりなく、朝鮮出兵の先陣にキリシタン大名をあてて、キリシタン勢力を削ぐ陣立てだった、というのは面白い着眼点だと思った。そういう視点で派遣武将たちを見たことが私にはなかったからだ。となると関ヶ原への遠因は秀吉だったのに三成に怨嗟が注がれてのことにもなりかねない。しかしこの説もすでにウィキペディアで言及されているので、それが「新史料」で立証されたのであろうか。

【追記1】再(々?)放送を見た。結局、ローマのイエズス会文書館で「特別に見せてもらった宣教師の極秘文書」という触れ込みだが、あそこの文書はしかるべく手続きすれば誰でも見ることできるので、NHKさん自分たちは特別だとあまり偉そーに言わないほうがいい。現地仲介エージェントの経費上乗せを求める口車に乗せられての事だとは思いますが。

 挙げ句、新発見は今回調査したという信長の鉛製銃弾のみのようだが、しかし従来の国産品ないし武田側の銃弾の分析はなしでの一方的なお話で、私にはまったく「???」である。当時日本では銃弾の原料にタイ製の鉛を使用していたという話ならばわかるが、そもそも出土地点からあれは信長方の銃弾で、信長側のみそれを使っていたと言われても、そこが信長方の陣地だったら逆に武田方が打ち込んだ弾だった可能性のほうが優ってるだろ(逆も真なり)。なんだか立証方法がやたら安直な感じが。そして素人談議で申し訳ないが、硝石の入手の方がより重要だったような気がしてならないのだが。(すでに2017年に情報あり、本も出ているようなので、それを読めば氷解か。でもわが図書館には入っていない:https://digital.asahi.com/articles/ASK1L5TCHK1LOIPE024.html)

長篠合戦図屏風(部分):ここでは柵の前で撃っている

 ということは、従来知られていた宣教報告書簡を、これまで多くの日本人研究者がイエズス会に遠慮して知ってて触れなかったり、触れても学界的に無視されてきたものを、ポルトガル=スペイン・エージェントとしてのイエズス会宣教師の役割を主軸に位置づけ直したにすぎないようにしか私には思えなかった。これまでイエズス会の宣教資金源を追求されてきた高瀬弘一郎先生の業績読んでるのだろうか。五野井隆史・岸野久氏だったらどういう感想を漏らされるだろうか。登場して解説していた研究者二人がポルトガル人だったので、彼らの研究成果に飛びついたということなのだろうか。

 宣教師に二面性あることは従来からも言われてきたことで、まあ負の面だけを切り取ってこうやって取り上げられると、「ちょっと違うんだけどなあ」と言いつのりたくもなるが、従来自分たちに都合のいい正の面だけ宣伝してきたイエズス会的キリシタン研究に一矢報いるという意味ではたいへん結構なことだと思う。たとえるなら、高度経済成長期に(だけではないが)、日本人商社マンが発展途上国で資源を買い漁り、メイド・イン・ジャパン製品を売りまくっていたことをどう評価するか、という感じ。あれだって経済的植民地主義なんだから。そして、ドラマ仕立てに誇張はつきものだが、実は宣教師と権力者の間には必ず通訳(多くの場合、未熟な)が介在していて、これが微妙なニュアンスで双方に疑心暗鬼と誤解を増幅させた情報を(ある場合は,意図的に)流しているという事実はまったく捨象されているのだから、始末が悪いわけだ。そこまで踏み込んだ史料批判の徹底が求められるゆえんである。

 それにしても、宣教師と信長が互いにまだ利用し合っていた蜜月時代に、突然本能寺の変が、ということで、これで一時もっともらしく流布していた「イエズス会による信長暗殺陰謀説」は完全に根拠を失ったといっていいのだろうか。

【おまけ】この再放送の前に、骨が筋力・記憶力・精力・免疫力の源泉だ、というタモリ番組の再放送もあって、つい見てしまった。パソコンに向かって座ってるのを止めて、足に衝撃を与えるために歩かなきゃ、と思わされはしたものの、実践はしないような気がしてる・・・。こっち情報は「痴呆への一里塚」でした。

【追記2】小和田哲男・宇田川武久監修・小林芳春編著『「長篠・設楽原の戦い」鉄砲玉の謎を解く』黎明書房、2017年、を古書で入手してザッと読んだところであるが、現地に密着した地元郷土史家たちの30年間の地道な調査や鉄砲保存会の実射体験をふまえての周到な成果が十分に覗える内容であった(テレビ放映の杜撰さとは対極)。とりわけ、発見鉄砲玉(鉛製36、銅製8個:母数が少ないのがどうも・・・)のうち、鉛製の70%が国産で、テレビで言っていたタイ製鉛玉はたった12%にすぎず、渡来品として朝鮮・中国製もそれ以上の18%占めていたことは興味深い。他に、散弾が広く使われていたこと、それから鉄砲玉素材の多様性には驚かされた。

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長崎大司教区の失態と隠蔽構造:遅報(42)

 こんな「文春オンライン」が6/20に掲載されていたのを、偶然見てしまった。「前代未聞“カトリック3億円事件” 神父が信徒の献金を詐欺的投資で消失させていた!」(https://news.yahoo.co.jp/articles/f5782aeb77a55417aece482dec1d95bb31510607)。たぶんセクハラ問題の取材中に転がり出たのだろう。【引用元が抹消されていたので別のに書き変えました:続きは以下:「消えたカトリック教会の献金3億円。投資先は「アラブの石油プロジェクト」だった!:6/26(金) 」(https://news.yahoo.co.jp/articles/905c12fcc21875d0dfd8836afd327d5f2d9bbee2)】

 私はこれ自体にコメントする情報を持っているわけではないが、ローマ滞在時に、「長崎教区は信者献金で財政が豊かで、ローマへの派遣・留学神父の財布もたっぷりで、在ローマ日本人聖職者の集まりがあっても、僕らはバスで帰るわけだが、彼はタクシーなんだよ」とお仲間のはずの某有名修道会の神父さんがぼやいていたのを聞いたことがある。ローマカトリック教会の総本山ローマに派遣された長崎大司教区神父・神学生は、いずれ国内の司教とか要職に就く出世コースに乗っているので(いずれの修道会でもその事情は変わらないが)、誰もことを荒立てないようにしている雰囲気がそこにあったことを思い出す。

 よって,どの世界にも類似の構造は存在するが、チェック機構がチェックしないのではね。実はみなさんご同様のことこれまでしてるから窮鼠に旧悪暴露されないためにうやむやにしちゃったんでしょ、と痛くもない腹を探られてもしかたないかもですね。むべなるかな、むべなるかな。

【追記】遅ればせながら、サレジオ会神父から性的被害を受けた竹中勝美さんの以下のアピール(2020/8/16)を知ったので、長文ですが、勝手に転載します。

ーーーーーー

浦上天主堂前のチラシまきについての記者会見説明

          カトリック神父による性虐待被害者 エドワード竹中勝美

 本日,2020 年 8 月 16 日(日),長崎大司教区の事務局のある浦上天主堂の前で,チラシまきをいたしました.なぜ,このようなチラシをまいたのか,説明させていただきます.

 私は,2019 年 2 月 9 日に発売された月刊誌「文芸春秋」3 月号に,「バチカンの悪夢が日本でもあった!カトリック神父による小児に対する 性的虐待を実名告発する」という記事で,カトリック神父による性虐待を実名告発しました.

 さらに,2019 年 4 月 7 日,「カトリック神父の性虐待日本でも」と題した集会を,東京のオリンピックセンターで開催し,日本にもカトリック神父による性虐待があることを 訴えました.精神科医として性的外傷の治療に当たられている白川美也子先生が,「聖職者からの性虐待が子どもや女性に深刻なトラウマを与える」という話を,最新の知見をもとに,講演されました.

 その会場に,日本カトリックのトップである高見三明長崎大司教が来られました.集会の最後に,高見大司教が来場していることを知った司会者が,高見大司教を指名し,意見を求めました.高見大司教は,その場で,会場の参加者に向けて,「カトリック神父による性虐待の実態調査を行い,公表する」ことを約束されました.さらに,「言い訳にとられるかもしれないが」と前置きされ,「カトリック神父の性虐待だけでなく,すべての性暴力の問題に,日本カトリック教会として,取り組む」ことなどを,明言されました.

 そこで,私は,高見大司教の約束を反故にさせないためにも,高見大司教に近づき,「今の約束,確かに聞きました.カトリック神父による性虐待の調査と報告は当然のことですが,さらに,それを超えて,性暴力を受けた方に寄り添う,それこそ,カトリック者としてのあるべき姿だと思います.できることは,微力ながら協力します」と約束し,握手をしました.

 その握手をしている写真は,さも,日本のカトリック教会は,カトリック神父から性暴力を受けた被害者と和解し,神父による子どもへの性虐待の問題に取り組んでいる,という印象づけのために,利用されました.

 その後,神父から性虐待を受けたという相談が,いくつかありました.その中で,私が教会側の人間になったと誤解されている方が少なくないと知りました.そこで,あの握手の写真が,高見大司教をはじめ,日本のカトリック教会に巧妙に利用されたことに,気づきました.

 2019 年 9 月,高見大司教から,「調査の途中経過をお知らせしたい」との連絡がありました.彼は,わざわざ長崎から東京に出てきて,同月 24 日,東京の我が家においでくださり,途中経過を教えてくださいました.

 さらに,10 月 3 日,日本全国の司教と大司教が潮見のカトリック中央協議会に集まるので,そこで話をして欲しい,と依頼され,わたしは喜んで引き受けました.私の体験を含め,カトリック神父による性虐待の問題に対する対応について教会に求めることを,2 時間,話させていただきました.

 2019 年11 月,ローマ教皇が来日されました.私は,「ローマ教皇に,日本にもカトリック神父による子どもへの性虐待があることを,伝えてほしい」と高見大司教に会うたびに申し入れていましたので,当然,ローマ教皇に伝えてくださると信じていました.私は,TBS テレビの取材に,実名と顔をだし,そこでも,ローマ教皇に日本の性虐待の実態を伝えることを訴えました.

  ローマ教皇が来日された日には,羽田空港の出口や東京カテドラルの沿道に立ち,ローマ教皇の車列に向けて,“Catholic Child Sexual Abuse in JAPAN too”,「日本にもカトリック神父による性虐待被害者はいます.日本カトリック教会は,ローマ教皇に真実を公表してください」と書いた横断幕を掲示しました.教皇来日中に,バチカン市国大使館にも,手紙を投函しました.

 しかし,高見大司教が日本におけるカトリック神父による子どもへの性虐待をローマ教皇に伝えたというマスコミ報道は,まったくありませんでした.高見大司教は,約束を守る気はなかったようです.

 今年(2020年)1 月,カトリック神父による性虐待に関する調査結果が,カトリック協議会のホームページに,突然,掲載されました.その内容は,被害者の人数のみで,教区ごとの人数,被害の状況,被害を受けた年齢などは,まったく言及されていませんでした.

 高見大司教が我が家まで来て,わたしに約束したにもかかわらず,なんの連絡もなしに,報告書が掲示される — それも,被害者の数だけ.高見大司教ははなから私との約束を守る気はなかった,と言えると思います.

 高見大司教の口約束から 1 年経過した 2020 年 5 月,長崎大司教区の女性信徒から,神父による性暴力や調査担当者へのパワハラなどに関する相談が入りました.日本のカトリック教会のトップが,神父による性虐待の問題に関する〈信徒との〉約束を破る現実.相談窓口が,被害を訴える信徒の個人情報を集め,事件を隠蔽し,被害者を弾圧するために,利用されようとしている.

 その現実に唖然とし,日本におけるカトリック神父による性虐待の被害者の会の設立を呼びかけました.2020 年 6 月 21 日,長崎で緊急集会を行い,カトリック神父から性虐待を受けた被害者 4 人で,「カトリック神父による性虐待を許さない会」を立ち上げました.

 後日,NHK のニュースで分かったのですが,高見大司教は「被害者の会ができるのはいいことだ」と言ったそうです.だからといって,被害者の会と話し合うつもりもなく,体裁を取り繕っているだけだ,と,今までの言動から,思えます.

 長崎緊急集会から数日後,「許さない会」あてに,横浜教区の女性信徒から,「カトリック神父から性交渉を強要され,さらに,変質的なセクハラを受けたせいで,PTSD に悩まされている」との訴えが入りました.そこで,「許さない会」は,7 月 26 日,緊急オンライン集会を開催しました.

 そのオンライン集会では,被害者の方が,中央協議会のデスクやデスク幹部,16 教区の相談窓口や相談室の担当者など,さまざまな教会関係者が参加していることを知り,パニック発作を起こしました.そのため,急遽,二部制にし,第一部では,カトリック関係者を含めた一般向けの講演を行いました.第二部の被害者の訴えでは,被害者を守るため,カトリック教会の利害関係者(組織関係者)は,参加しないでほしい,退出してほしい,とお願いしました.にもかかわらず,カトリック関係者は,オンライン集会の場に居座ったり,名前を変えてまで第二部に入ってきたりしました.

 本当に被害者の方のことを考えるなら,被害者が苦しむことはしないはずです.被害者に寄り添うのではなく,被害者の情報を取るために,なりふり構わない行動をとる相談室の方の姿が見えました.

 被害者に寄り添う相談員を排除し,被害者の情報を取ろうとする聖職者や求道者の相談員などで構成される相談室では,本当の被害者支援は出来ません.そのような組織防衛のための相談室は,相談者にとっては百害あって一利なしです.

 そこで,今日 配ったチラシには,「神父から性虐待を受けた被害者に寄り添わない相談室は閉鎖を!」と表現させていただきました.

 なお,オンライン集会では,神父から性虐待を受けた女性信徒は,体調不良で,告発できませんでしたが,カトリック横浜教区に対する告発を準備しています.実は,横浜教区に,昨日,会から手紙をだしました.さらに,仙台教区でも,虐待が起きていました.

 チラシの裏面では,「信徒の浄財・教会建設資金 3 億円の紛失,長崎大司教区のトップの責任を問う」として,長崎大司教区における教会建設資金の投資の焦げつきについて,指摘しました.詳細は,文春オンラインの記事を読んで欲しいですが,教会建設費として信徒の浄財を積み立てていた 3 億円を,詐欺的投資に投入し,すべてが焦げついた,という事件です.この行為は,刑法で定める「背任罪」の疑いがあります.私は,詳細はまったく知らないのですが,関係者しか知りようがない具体的資料が出てきていることから,教区の内部にもこのことを問題視する良識ある関係者がいるのだろう,と思えます.

 かつて,長崎のカトリック信徒は,徳川幕府から弾圧や迫害を受けました.多くの信徒たちは,信仰を守って,殉教したり,隠れキリシタンとなって身を潜め,神父や司教が不在のあいだも信仰を守り続けました.その文化的背景が評価され,2018 年 7 月,「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として,世界遺産の指定を受けました.

 ところが,その長崎で,カトリック神父による性虐待を訴える信徒への弾圧や,教会建設資金の焦げつきが,よりによって,カトリック教会の聖職者によって行われています.

 潜伏キリシタンは,1644 年以降,国内にカトリックの司祭が一人もいない状況ながらも,密かにキリスト教の信仰を捨てずに,代々伝えていきました.司教や神父がいなくても,信仰を守り続けました.

 長崎大司教区の信徒の皆様に問いたいです.あなたたちが必要とするのは,信徒やその子どもに性虐待する神父なのですか? あなたたちが必要とするのは,教会建設資金を投資で焦げつかせる神父なのですか? あなたたちが信仰しているのは,それらの事件を隠蔽し,信徒を抑圧する大司教と神父ですか?

 私は,カトリック神父による子どもへの性虐待を告発すると決めたとき,祈りました.「それは教会に背く行為ではないか」と,迷いながら祈りました.そのとき,私の中に,ひとつの言葉が浮かんできました.それは,最後の晩餐のとき,キリストがユダに言った言葉です:「あなたのなすべきことをしなさい」.

 私は,いま,ひとつの迷いもなく,カトリック神父による性虐待の問題に,取り組んでいます.長崎大司教区の,いえ,日本中のカトリック信徒と司祭と司教に言いたいです:「あなたたちのなすべきことしてください」と.

カトリック神父による性虐待を許さない会

mail : STOP@CatholicSexualAbuse.jp

http://STOP.CatholicSexualAbuse.jp

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アベノマスクの不思議

 死亡した親族の後始末で、帰省している。それ絡みで、母の家、義弟の家、彼が経営していた歯科医院、彼の妻の実家(山口県で皆死亡して空き屋歴10数年)の、久々にそれぞれのポストの中身を回収してビックリ。なんと、例外なくアベノマスクがなぜか1通づつ投入されていたのだ。

 住民が居るのか居ないのか、死亡届なんかチェックしないで、ともかくポストとみれば投入しているその実態が明らかになった。死亡届はちゃんと提出しております。念のため。

 広島のローカルニュースで、市立学校ではまだマスクが不足しているとかで、街の商工会が呼びかけてマスクの寄付を募っているとのことで、映像では当たり前のようにアベノマスクが募金箱、じゃなくて寄贈箱に入れられていた。私も寄付して帰ろうと思っている。

 東京練馬の現住所のマンションには2通入っていたから、ここには夫婦2名在住と把握してやっていたのだろうが(マンションなので管理人さんが関与か)、広島や山口はどういう基準で配布していたのだろうか。ナゾである。

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これで糖尿になれば終わりです:痴呆への一里塚(25)

 明日から実家に10日あまり滞在する予定なので、重い腰を上げて近所の医院に行った。薬をもらうためである。そしたらレントゲン、心電図、血液検査をさせられてしまった。まあコロナ騒ぎで普通の患者が来なくなって病院も大変なんだろうな。

 挙げ句、「これまで心臓で何かありましたか。虚血か心筋梗塞とか、ちょっと心電図に出てます。コレステロール、中性脂肪、γGT、これに糖尿になれば終わりです」と脅かされてしまった。今から20年くらい前になるか、職場の健康診断で心電図がひっかかり、郊外まで出かけて心臓専門の榊原クリニックだっけで検査を受けたあげく無罪放免ということもあった。でもちょっと歩くと息苦しくなり、心臓への負担はたしかに実感している。昔から私は肝臓の数値がなぜか悪いので、アル中扱いされて、控えなさいとこれまでよくいわれてきたが、そんなに飲んでいる自覚はないので、これはアルコールではなく肥満のせいだと思っている。

 コロナ騒ぎで図書館に行くのもおっくうになってしまったが、ピンコロリンするためにはやっぱり運動しなきゃなあ、ということで、帰省して散歩してみようかと、このときばかりは殊勝に考えている私がいる。

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長生きはするもんだ:Ticinum銀貨

 ニコメディア・レリーフ関係でコインをチェックしていたら、なんと驚くべきことにぶつかった。それは2020/3/11のほうに追記として入れておいたが、私の一生の間にこんな僥倖に遭遇するなど考えたこともなかった。2020/1/12掲載のSPES PVBLICAEが3000ドル、2020/3/28のConと息子二人のが7750ドルで、特に前者が市場に出てきたことはそれでもまあ可能性としてあり得るような気がしていたが、今回のTicinum銀貨のご登場にはまったく度肝を抜かれてしまった。なにしろ現存4枚目という超稀少コイン、その上新品同様の保存状態なので、2825万円(25万スイスフラン)という落札価格も納得である。オークションからすでに二年、然るべき博物館の所蔵になっていて、いずれご対面の機会が得られることを祈っているのだが。

https://www.numisbids.com/n.php?p=lot&sid=2518&lot=1051

 以前表側をみつけたエルミタージュ博物館蔵の、鮮明な裏側写真も探しているが、まだみつけえていない。情報をお待ちしている。

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