十把一絡げの日本のマスコミ報道の不正確さは(米テレビ報道がperhapsとかlooks likeと表現しているのを、断定報道してはばからないのだそうで)、報道への信頼性を著しく毀損している、と私は思っている。そんな中、ようやくまともな情報が出てきた。
伊東乾「ブチャ虐殺は紛れもないジェノサイド、拷問遺体が告発する真実:ウクライナ占領地で暗躍する「スペツナズ」の蛮行」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69624?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top)
ロシア正規軍は若者主体で、これはまあ訓練不足にしても、だがまともな軍隊。軍服の色で住民たちが見分けたのは、他に2週間後に進駐してきた中年からなる濃緑と黒色の制服の部隊は正規軍とは別物の諜報部門や親衛隊で、虐殺はもっぱらこれらが行っている、ということらしい(かつての旧ドイツ軍の構成と類似しているのかおもしろい)。これを単純にロシア軍と表記するのは誤りである以上に意図的なフェイク情報である。
だから、虐殺はロシア(正規)軍がしているわけではない、というロシアの口上は一応論理的には嘘ではないわけである。まあ一旦戦闘状態になったらこういう悲惨な泥沼は常態になる。
また、客観的な判断のためには「ロシア脳」と「アメリカ脳」を持ってつつき合わせて検討しないといけないが、「アメリカ脳」しか持たない日本のマスコミは、単純素朴にそれを信じ込んでいる、とする高野孟「ロシア軍は本当に劣勢か?”アメリア脳”に支配された空想記事を「鵜吞み」する危険」(https://i.mag2.jp/r?aid=a624d64e129841)も、読むに値する。
またまたお騒がせの田中宇氏は「虐殺の真犯人はウクライナ極右民兵団だろう」とさえいっているが(「市民虐殺の濡れ衣をかけられるロシア」https://tanakanews.com/220408bucha.htm)、ここで言っているのは、「アゾフ大隊」のことだろうが、彼らだとたしかに何でもありであるが、さてどうだろう。
【補遺】また同様に田中氏情報だが、ロシアの天然ガス代のルーブル支払い問題も、日本の政府とマスコミは、日本がプーチンによるルーブル払い義務化攻撃の対象にされていないことをよく知っているはずなのに、意図的に曖昧な表現で現実を隠しているらしい。ルーブル支払いは非友好諸国(米欧日:米国側)が「気体状の天然ガス」を購入する場合のみで、液体状でのLNGは含まれていない。日本は液体のLNGしか買ってないので、ルーブル払いを義務づけられていない。米国側で気体のガスを輸入しているのは独仏EUなど欧州大陸諸国だけなので、プーチンはEUを狙い撃ちしているわけ(https://tanakanews.com/220403rubles.htm)。
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