コンスタンティヌス大帝が導入した流通貨幣ソリドゥス金貨を一つはほしいものだと常々思ってきたが(大帝以外のものは二つ持っている)、今般のCNGのオークションに比較的多くの金貨が登場していて、ま、入手するには高額すぎたが、いい機会なので他との比較がしやすかった。
ちなみに出品されたコンスタンティヌス大帝のソリドゥス金貨は、20mm、4.27g、11h、324-5年ニコメディア打刻で、裏面図像は着座の女神ウィクトリアであるが、業者表示価格2500ドルのところ、現在入札数1で1500ドルとなっていた。あと12日間あるので、どこまであがることやら。だからというわけではないが、こういった金貨が流通貨幣だったとは、私には正直いってにいまだに信じられないわけで。
1世代前のディオクレティアヌスの294年ローマ打刻のアウレウス金貨(19.5mm、5.69g、7h)は、業者表示価格2000ドル、入札者2名段階で1300ドル。それ以前の諸皇帝は1500〜2000ドル(現在900〜1300ドル程度)、高くて3000ドル(現在2000ドル付近)が多い。
コンスタンティヌス以後だと、5世紀初頭打刻のホノリウスの、ラヴェンナ打刻ソリドゥス金貨(21mm、4.46g、6h)は、業者価格400ドル、入札数5ですでに475ドル。その後も、500〜750ドル(現在350〜475ドル)と、他に比べると比較的お手頃の価格になっている。
【追記】締切まで5時間を残す時点で再訪してみたら、ほとんどの金貨は業者想定価格を超える値段になっていた。ちなみに私が着目していたコンスタンティヌス大帝のソリドゥス金貨は、入札者10名で$4250、ディオクレティアヌスのアウレウス金貨は$2750。締切直前の駆け込み入札が常態なのでさてどこまで行くことやら。とほほ。
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