筒井康隆作『敵』の映画をみた

 このモノクロ映画(吉田大八監督・長塚京三主演)の公開は2025年1月だったので、ほぼ一年後に、昨晩というより今朝の深夜のテレビで見た。見てよかった。「老人文学の金字塔が映画化、東京国際映画祭で三冠受賞!」なのだそうだ。

 原作は1998年らしい。それで興味をもって、原作を文庫本で購入する気になった。筒井は1934年生まれでご存命であるから、現在91歳、64歳の時の作ということになる。64歳が75歳の主人公を描いているわけだ。一世代先を描く構想力はさすがというべきだろう。はたまた、事前の聞き取り調査の成果であろうか。

文庫版の表紙は、原作者が映画の主人公に扮した写真が使われていて、いかにも筒井らしい。

 私は筒井の熱心な読者ではない。1990年出版の『文学部唯野教授』岩波書店を笑いながら読んで以来の二冊目にすぎないが、いずれもちょっと世間離れした大学人が主人公なのはたまたまなのだろうか。

 また、私がこのブログを書いているのもご同様の発意ではあるが、先駆者がいたわけだ。私なんぞの拙い老化自伝を書く意味があるのだろうか、と自省している。

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